Xen動向

「Xen」の開発は、2002年からケンブリッジ大学の研究プロジェクトXenoServer Projectとして始まった。そのプロジェクトメンバーにより、2005年XenSource社が設立され、2006年にXenEnterprise 1.0が出荷開始された。2007年には、シトリックスがXenSource社を買収し、XenEnterpriseの名称を「Citrix XenServer」に変更した。2009年、シトリックスはXenServerの基本機能を無償で提供し、また、高度な管理機能や自動化機能を有償版で提供してきた。図1参照

002-2

図1 Xen / XenServerの歴史

2013年に入って、Xen、Citrix XenServerの開発体制に変更があった。 まずXenは、今まで「Xen.org」コミュニティーにより、独自体制で開発管理されてきたが、2013年4月、「Xen Project」として「The Linux Foundation」(以下LF)に移行し、LFの支持を得ながら開発されることになった。Amazon Web Services, AMD, Bromium, Calxeda, CA Technologies, Cisco, Citrix, Google, Intel, Oracle, Samsung, Verizonなどが、Xen Projectの初期メンバになっている。現在、Xen Projectには、Xenハイパーバイザー、ARM用ハイパーバイザーなどのいくつかのサブプロジェクトがある。 次にXenServerであるが、2013年6月完全オープンソース化された。これにより、Citrix XenServerが提供していた全ての有償機能も、オープンソースXenServerで利用可能になった。また、今まではXenServer無償版を利用したとしても1年毎にアクティベーションが必要であったが、6.2以降では、オープンソースXenServerを利用すれば、そのアクティベーションも必要なくなる。実際には、Citrix XenServerとオープンソースXenServerにはほんの少しの違いがある。オープンソースXenServerでは、XenCenterを使ってパッチ(Hotfix)をインストールする事ができない。パッチ(Hotfix)をインストールするには、コマンドラインでインストールする必要がある。 シトリックスはCitrix XenServerを今後も販売し続けるが、サポートサービスなどを付加価値として提供することになる。Xen Projectはxenproject.orgで、オープンソースXenServer は、xenserver.orgで情報が提供されるので、注意しておくといいだろう。図2、3参照

 

002-03
図2http://XenServer.org

002-04

図3http://XenProject.org

また、あまり聞きなれないかもしれないが、オープンソースXenServerがリリースされる前は、「Xen Cloud Platform」と呼ばれるオープンソースプロジェクトがあり、Xen.orgで管理されていた。中身はほとんどXenServerであり、XenCenterで管理できるが、今後オープンソースXenServerがリリースされたことにより、Xen Cloud Platformの開発はアクティブには行われないだろう。Xen Cloud Platformのユーザーは、オープンソース XenServerに移行することをお勧めする。図4参照

002-1

図4 Xen、XenServerとシトリックス製品の関係