Citrix Synergy 2010総集編(その2)

シトリックスの圧倒的な技術的強みはFlexCastデリバリテクノロジ

シトリックスが5月に開催した「Citrix Synergy 2010(Synergy)」カンファレンスでは、“work.shift”というコンセプトに基づき、いつでも、どこでも、どんなデバイスからでも利用できる制限のないアクセス環境を実現することで、仕事のやり方を根本から変化させる取り組みが発表されました。

Synergyでは、この“work.shift”をさらに前進させる新しいテクノロジも発表されました。たとえば、Safe Zoneテクノロジにより、企業はよりセキュアな仮想コンピューティング環境を容易に導入できるようになります。

Safe Zoneテクノロジは、Encrypted Data Plug-in というCitrix Receiverへのプラグインとして提供されます。Citrix XenAppおよびMicrosoft App-Vを通じてユーザーに配信された社内のアプリケーションによって作成された全てのデータを自動的に暗号化し、暗号化専用のフォルダに格納します。
機密性の高い社内データが保護されるだけでなく、契約の終了時やユーザーがノートパソコンを紛失したり、盗難にあった等、万一の場合でもリモートで消去できるようになります。ITのセルフサービス化、BYOC、テレワークといった取り組みを強力に支援します。

Synergyで発表された、“work.shift”を実現するテクノロジについて、シトリックス・システムズ・ジャパン マーケティング本部の竹内裕治氏に話を聞きました。

 

“work.shift”を実現するテクノロジについて話すシトリックスの竹内裕治氏

 “work.shift”を実現するテクノロジについて話すシトリックスの竹内裕治氏

現在、“work.shift”を実現できるのは、シトリックスだけなのでしょうか。

竹内 シトリックスが提唱している“work.shift”の世界は、他社に比べて、顧客の要求を満たすより包括的なソリューションによって裏付けられています。シトリックスは20年以上、仮想化に注力している会社であり、かなりのアドバンテージがあると自負しています。

中でも圧倒的な強みといえるのは、FlexCastデリバリテクノロジです。
FlexCastデリバリテクノロジは、仮想デスクトップを利用する個々のユーザーに最適なデスクトップ環境の配信を実現するもので、サーバーベースコンピューティング(SBC)方式、仮想PC方式(VDI)、ブレードPC方式、ネットブート方式の異なるシンクライアントシステムと、クライアントハイパーバイザによるデスクトップを、すべてまとめてワンストップで利用できるようにすることです。

昨年、このFlexCastデリバリテクノロジにより、XenDesktopの位置づけを変えたのですが、正しい判断だったと思っています。XenClientデビューにより、FlexCastデリバリテクノロジがいよいよ完結することになります。

管理性の向上やコストの削減を目的に、「仮想化しましょう」とか、「センターに集約しましょう」ということは誰でも考えることですが、それはほとんどの場合仮想PC方式(VDI)だけを想定しています。
企業内ではさまざまな職種があり、異なる役割を持った人々が異なる業務にあたっています。働く人々も正社員ばかりではありません。ひとつのデスクトップ方式がすべてに最適とは思えません。FlexCastは、コスト的にもユーザー体験的にも、すべてのユーザーに最適なデスクトップ環境を提供します。

Synergyでは、Citrix HDX Nitro(ナイトロ)テクノロジも発表されました。

竹内 Citrix HDX Nitroテクノロジは、仮想デスクトップの基本的な機能をさらに強化するためのテクノロジです。HDXテクノロジは、以前から使われている技術ですが、今回は“Nitro”が付くことでより一層の機能強化を実現します。

具体的には、Project Mach 3により全体のパフォーマンスを3倍向上し、Project Zoomでは仮想セッションの起動と再接続を瞬時に行うよう高速化します。また、Project Laserでは帯域内トラフィックを分割するなどで更なる高速印字を、Project MercuryではWANの高速化と効率化を一層強化、Project Dynamoでは動的な感知応答レベルを上げ、グラフィック処理を格段に速くします。

こうした機能は、仮想システム、物理システムに関わらず、必須のサービスをより快適に利用することを目指しています。これまで提供している機能をひたすら深化させ、使い勝手を向上させ、コスト効率にも貢献する重要な機能拡張なのです。

これらの新しいテクノロジは、どのように活用されるのでしょう。

竹内 まず、2010年後半にリリースされる予定のXenDesktopの次期バージョンでは、Synergyで発表された新しい技術が搭載され、性能はもちろん、拡張性や管理性が大幅に強化されます。XenClientも搭載され、まさに大規模に全社展開されることを想定した製品となります。

今回のSynergyで気になったテクノロジはありましたか。

竹内 Synergyの展示会場では、数多くのベンチャー企業がシトリックス製品を活用した製品やサービス、ソリューションなどを紹介していました。その中で注目したのは、SMB向けに「VDI in a Box」と呼ばれる、低価格で簡単に導入して、すぐに使えるパッケージ製品を紹介しているブースでした。

また、XenAppやXenDesktopの仮想セッションを使用して、大規模なビデオ会議ができるアプリケーションを紹介しているブースも興味深かったです。

■Citrix Cloud Demo Centerで“work.shift”を体感

シトリックスでは、Synergyで発表されたこの“work.shift”を体感できるデモサイト「Citrix Cloud Demo Center」を公開しています。現在、お手持ちのWindows、Mac、Thin Client、iPad、Android、Windows Phone、BlackBerry、iPhone環境から利用できます。クラウドサービスとして提供しているデモサイトで、URLを指定するだけで簡単にXenDesktopの世界を試すことができます。