シトリックスと富士通の働き方改革ワークショップ

働き方改革を推進しようと検討している企業に向けて、シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社(以下、シトリックス)と富士通株式会社(以下、富士通)のプロフェッショナルが、課題の解決をサポートするためにワークショップを開催しました。このワークショップでは、すでに働き方改革を実践しているシトリックスと富士通の社員が、自身の実際の働き方を通して課題解決や次のフェーズへのステップを提案しました。

シトリックス社員の働き方の紹介

DSC02538ワークショップの冒頭では、シトリックス テクノロジー&ソリューションズ 小林伸睦氏(以下、小林氏)が「何のための働き方改革なのか」を語りました。
「これまで、多くの企業はお客様に対するマーケティング戦略を積極的に展開してきました。しかし、これからは社会環境の変革に適応し、企業が成長を維持していくために、『社員の働き方に注目する戦略』が求められています。優秀な人材を確保して、コラボレーションを促進しながらイノベーションを継続するための質的な戦略と、女性をはじめ多様な人材の活躍を実現して人的リソースを確保していくという量的な戦略を展開していかなければなりません」

小林氏は働き方改革にとって、その阻害要因となるポリシーやオペレーションについても指摘します。
「例えば、とにかくプリントアウトして資料を配布・会議をするという企業文化があると、働き方変革と同時にペーパーレス化を推進することも必要です。ペーパーレス化を推進するためには社員の書類ベースの所持物をへらし身軽にするという観点からオフィスのフリーアドレス化が有効である可能性もあります。このように働き方改革と同時に仕事の仕方を変える取り組みも大切となってきます。同様に、あらゆる処理にハンコを捺印するルールのある企業などでは、承認プロセスの電子化から着手していく必要があるでしょう。」

DSC02572小林氏に続いて、同じくシトリックス 人事部 川島けい氏(以下、川島氏)が、労務管理という観点から、自社の仕組みとルールについて紹介しました。
「人事制度の面から見た働き方改革の仕組みは、実は複雑ではありません。そのポイントは、制度の整備と利用するデバイスの選択肢の提供、そして従業員を「個々人」として捉えることです」と川島氏は切り出します。

シトリックスでは、フレックスタイム勤務やみなし労働時間制など時間や場所に依存しない柔軟な勤務体系を実施しています。
また、モバイルを活用したオフィス以外での業務や在宅勤務も全社員が対象です。勤務日程や成果物などを各自が申請し、承認されることでそのような働き方が可能になります。
「例えば、マネージャーは部下のアウトプットへの評価をプロフェッショナルに行います。また、部下の個人の生活や仕事が総合的によりよいものなるように意識し、深夜労働などもきちんと勤務時間として労働基準法を遵守します。一方の従業員は、自分の行動に責任を持ち、自律して、良い結果を出し続ける努力を行います。そのために、会社にあるPCでなければ仕事ができない、という制約をなくし、デバイスを自由に選べるようにして、働く時間も場所もフレキシブルにしています」と川島氏は説明します。

結果として、シトリックスの社員は時間の作り方や使い方を自分で選択できるようになり、より効率的に働くことで、高い生産性とアウトプットを創出しています。
「シトリックスでは社員の満足度や生産性を高めるために、積極的に社員が個人で選んだデバイスを持ち込んで使えるようにしています。個人が愛着のあるデバイスや、最先端の機器を仕事で使うようになれば、情報を高度に使いこなすようになり、創造的な仕事へのアクティビティを高める可能性があると考えています」と小林氏はシトリックスの社員のデバイスに対する考え方について触れます。

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そして小林氏は、実際に個人のデバイスを活用して、一日の仕事をどのようにこなしているのかを紹介し、出先や自宅からも安全に社内の情報を操作できる秘訣は、Citrix XenDesktopXenAppXenMobileShareFileつまりソフトウェアで実現・定義されるワークプレイスを活用しているからだと説明しました。

仕事もプライベートもパフォーマンスをあげる富士通社員の働き方

DSC02627続いて、富士通 プラットフォーム技術本部 ISVセンター 高濱大嗣氏(以下、高濱氏)が、富士通社員の働き方を紹介しました。
「私の仕事は、パソコンと電話が使えて、社内の情報資産にアクセスできれば、ほとんどの仕事は処理できるようになっています。例えば、主な業務のQ&A対応は、会話とメールとブラウザーがあれば処理できます。また、資料の作成であれば、オフィス系アプリとブラウザーに過去の資料があれば十分です。その他の間接業務では、電話とメールとオフィス系アプリにブラウザーで対応しています」
こうした高濱氏の働き方をサポートするために、富士通ではIPテレフォニーシステムやFENICSⅡ ユニバーサルコネクトによる社内ネットワークへのセキュアなアクセス、およびグローバルコミュニケーションにクライアント仮想環境といったシステムを整備しています。
「こうした働き方を支える環境が整うと、外出時の時間の『使え方』に差が生まれます。例えば、ツールを活用して状況を判断し、作業場所にとらわれない仕事ができれば、打ち合わせ先から会社に戻らないでメールなどを処理して、そのまま直帰できます。私の場合は、そうした効率のよい時間の使い方をすることで、娘が夜の8時に就寝するよりも前に帰宅して、大切な時間を共有できます。この娘と過ごす時間が、効率よく働くためのモチベーションにもつながっています」と高濱氏は働き方改革の大切さを訴えます。

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いつでもどこからでも会社の資料にセキュアにアクセスして、仕事ができる様子を紹介するために、高濱氏は実際に持ち歩いているノートPCを使って、仮想デスクトップを表示してスライドや資料を扱うデモンストレーションを実演しました。

DSC02648「ブラウザからCitrix XenDesktopにログインすると、自分のデスクトップが表示されるので、離れた場所でもオフィスに居るのと変わらないように仕事ができます」と高濱氏は説明します。
多様な働き方を支える上で、選択肢を組織が用意してくれていることがありがたい、と高濱氏は考えています。そして、ICTによりビジネスのスピードはどんどん加速しているので、個人に求められる仕事のボリュームやレスポンスも増える傾向にあり、それだけに、企業が生き残るためにも、人を支えるツールは必要不可欠だと提唱します。さらに、働き方改革では、個人への裁量が与えられる反面、成果が伴う必要があり、それはプレッシャーでもあり、モチベーションにもつながっていると分析します。

「働き方改革のためには、周囲に迷惑をかけられないという意識や、人の調整コストが課題だと思います。また、役割やスキルなど個人の属性をより可視化できれば、コラボレーションが促進されると感じます。そして、個人的には満員電車に乗る必要のない世の中にしたいと願っています。つまり、より働きやすい世の中にしたいのです」と高濱氏は締めくくりました。

ワークショップ

二社の働き方が紹介された後で、参加者も交えたワークショップが行われました。ワークショップに参加した人たちは、製造や流通、不動産業など業種も多岐にわたり、それぞれの参加者は自らの会社で、チームや組織の働き方の変革に取り組んでいます。
「シトリックスでは、いつでもどこでもどんなデバイスでも仕事ができる、という普遍的な環境を仕組みとして提供できます。このリアルタイム性や経営と現場の距離感および在宅勤務といった働き方変革について、皆様はどのように取り組まれているのでしょうか」とシトリックスの小林氏は参加者に問いかけます。

この問に対して、大手製造業でワークスタイル変革プロジェクトの一員として活動している方が、次のように社内の課題を説明します。
「当社でも、SNSやクラウドのメール、カレンダーなども導入しています。しかし、まだ社員が使いこなせていません。むしろ現場からは、『なんで変えないといけないのか。いままでで良かったのに』といった声も出ています。それに対して、我々としても何を変えないといけないのか、働き方の効率を上げて生まれた時間で何をするのか、といったゴールのイメージをメンバーと形成できていないのです」

この問題に対して、小林氏から提案が出ました。
「モバイルなどの仕組みは導入したけれども社員が使ってくれない、という課題を持たれているケースもありました。今の働き方がベストな方もいるかと思います。それも働き方の多様性の一つと言えるでしょう」
また、高濱氏からも補足の意見が加えられました。
「やはり周りの人からみて、その働き方が魅力的に見えるかどうかが重要だと思います」
そして小林氏が続けます。
「魅力的な働き方を社内に周知徹底していくことも重要なのだと思います」

さらに、具体的なワークスタイルの時間あたりの会社に対する労務時間の計上方法についても質問が出ました。この質問に対しては、シトリックスの川島氏が回答します。
「当社では、働いたトータルの時間を申請してもらうようにシンプルにし個々人に裁量をもたせています。もちろん深夜残業枠は別に計上しています」

そして、不動産業のIT部門で働く方からは、次のような質問も出ました。
「例えば、定例会議などがあると、それぞれの部門や部署やチームごとに予定が決められるので、結果的に個人が多くの会議に参加しなければならず、会社にいなければならなくなってしまいます」

この問題に対しても、川島氏は自社の例を紹介します。
「当社では、出張などで会社にいない社員も、ウェブコミューティングという形で参加しています。会議のためにその場所にいる必要はなくて、ツールを活用することで、出張先や自宅などにいても参加できるので必ずしもオフィスに来る必要はありません」

高濱氏も補足します。
「富士通のコンサルティングサービスでは、働き方でどんなビジョンをゴールとして描くべきなのか。そのために、組織で使えるどのようなツールがあるのかを提案しています。働き方改革のために、お役に立てればと思います」

ワークショップの参加者は、次のフェーズに向けた取り組みを推進するために、今後も富士通やシトリックスからの働き方改革の提案や最新事例などの情報を積極的に収集していく計画です。

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