加速するモバイルワークスタイル

シトリックス4都市キャラバン基調講演レポート

miami-children-hospital

2013年7月10日、東京を皮切りにシトリックスは全国縦断セミナーを開始しました。セミナーでは「加速するモバイルワークスタイル」という主題が物語るようにセッション全体でモバイルワークスタイルを実現するために必要な考え方やシトリックスのソリューションについてて余すところなく紹介されました。

また、この日に発売が開始されたXenDesktop 7XenMobileShareFileがいかにモバイルワークスタイルが求められる時代に最適なソリューションであるかセッションやデモを通じて紹介され、多くの来場者は既に実現可能な未来の職場のあり方を体感できるイベントとなっていました。

基調講演では、モバイルワークスタイルの実現に注力するシトリックスのソリューションや強みが紹介されました。今回は、その基調講演の内容をサポートいたします。

シトリックスの海外展開は日本から始まった

最初にオープニングキーノートとしてシトリックス システムズ ジャパン株式会社の代表取締役社長 マイケル キング氏(以下、キング氏)が登壇しました。キング氏は、1997年の日本法人設立から15年間を振り返り、いかにシトリックスが日本市場に注力しているかを語りました。そのことは、米国シトリックスが最初の海外法人として選んだ場所が日本であることからも証明されています。現在、シトリックス システムズ ジャパンでは、従業員が200名を超えるまでに成長し、東京本社だけでなく大阪、名古屋など主要都市で支店を設けています。またシトリックス製品やサービスに関わるパートナーも400を超え、今では日本国内の顧客数が27,000を超えるまでに成長したことを紹介しました。
キング氏は、シトリックスを支えてくれているすべての方に感謝の意を表した後、同社の戦略を熱く語りました。

シトリックスの戦略

シトリックスは、常に一貫した戦略を有していることを自社の歴史を振り返りながら紹介しました。1990年代後半、シトリックスはMetaFrame(メタフレーム)という製品でリモート環境においてもユーザーとアプリケーションを繫ぐ「リモートアクセス」に注力しました。その後、コンピューティングモデルの変遷を見据え、物理と論理を分ける技術である仮想化に注力しました。それと平行してネットワーク技術にも多大な投資を行なっています。そして2013年シトリックスは今までの技術を踏襲し「真のモバイルワークスタイル」を実現するための製品群を市場に投入することになったのです。

キング氏は、シトリックスの戦略について以下のように語りました。
「シトリックスの戦略は非常にシンプルです。ビジネスのトランザクションはいつでも、どこでも、あらゆる方法でアクセスする必要があります。つまりモバイルワークスタイルです。シトリックスは、モバイルワークスタイルのために製品を開発し提供しているのです。そして、それを実現するためにシトリックスでは「モビリティ」、「ネットワーキング」、「クラウド」に注力しています。」

その後、モビリティ、ネットワーキング、クラウドに関するシトリックス社の最新トレンドが語られました。

キング氏は、モバイルワークスタイルを実現する上で、ネットワーク技術とクラウド管理技術が重要であると語りました。そして、シトリックスでは、クラウドネットワーキングを実現するNetScaler、クラウドを完全にコントロールするCloudPlatformにより企業のクラウド基盤を包括的にサポートしていると言います。その実績についてキング氏は以下のように語りました。
「Amazon互換のクラウド基盤を構築可能なCloudStackは、今では多くのパブリッククラウドやプライベートクラウドに採用されるようになりました。この日本国内においてもNTTコミュニケーションズが提供するクラウドサービスBizホスティング CloudnやKDDIのクラウドプラットフォームサービス、IDCフロンティアのIDCフロンティアクラウドサービスなど主要なIaaS基盤を含む200を超えるクラウド環境、40,000以上のサーバー拡張性で利用されているのです。」

さらにそれらはIaaS基盤の管理だけでなく、シトリックスの真骨頂とも言えるデスクトップ配信を提供するDaaSにまで及んでいます。会場では、NTTコミュニケーションズが提供するXenDesktopを利用したDaaSサービスであるBizデスクトップ Proのユーザー事例として株式会社リコーがビデオ紹介されました。この事例ビデオからCloudPlatformによるIaaS基盤の効率的な運用のみならず後半に続くモバイルワークスタイルへと直線的に展開されるシトリックスの戦略が垣間みられました。このクラウド環境に適用したシトリックス製品群やネットワーク製品は、年率100%の成長を示しており、市場のニーズにマッチしていることを強調しました。

idc-vdi-share2013

次に同社のデスクトップ仮想化製品 XenDesktopが紹介されました。XenDesktopは、今では全世界で実に半分近くのシェアを得ています。

完全にモバイルとクラウド対応したXenDesktopの最新版 XenDesktop 7では、nvidia社などとの連携強化によりモバイル環境でもCADや高品位な画像、映像データを扱うアプリケーションにも対応しています。XenDesktop 7では、狭帯域環境においても快適に操作可能な圧縮ストリーミング技術を実装しています。具体的にはH.264ベースの圧縮アルゴリズムを搭載することで、従来に比べて2倍フレームレートを増加させているにも関わらずネットワーク帯域は1/2に押さえることが可能になりました。これにより医療現場や製造業などで利用される高解像度の画像や映像を扱うアプリケーションでも優れたデスクトップ仮想化が可能になったのです。

そして最後にモバイルやBYODといった働き方に関する新たな流れに対応したソリューションを紹介しました。シトリックスは、モバイルワークスタイルとエンタープライズモビリティに関する普及活動や教育活動を通じて既に存在感を示しています。クラウド製品やネットワーク製品、デスクトップ仮想化製品のすべてがモバイル環境を支援するための製品であると言っても過言ではありません。これらを裏付けるかのように直近のガートナー社のモバイル分野におけるマジック・クアドラントでは、シトリックスは「リーダー」に位置付けられています。

Source: Gartner, Magic Quadrant for Mobile Device Management Software, May 23, 2013, Phillip Redman, John Girard, Terrence Cosgrove, Monica Basso This graphic was published by Gartner, Inc. as part of a larger research document and should be evaluated in the context of the entire document. The Gartner document is available upon request from Citrix at: http://www.gartner.com/technology/reprints.do?id=1-1FRIMH0&ct=130523&st=sb
Gartner does not endorse any vendor, product or service depicted in its research publications, and does not advise technology users to select only those vendors with the highest ratings. Gartner research publications consist of the opinions of Gartner’s research organization and should not be construed as statements of fact. Gartner disclaims all warranties, expressed or implied, with respect to this research, including any warranties of merchantability or fitness for a particular purpose.

基調講演では、XenMobileの最新版の紹介が行なわれました。上述したとおりMDM(Mobile Device Management)の領域では既にリーダーにあるシトリックスですが、このMDMを実現するためのソフトウェアがXenMobile MDM Editionです。そして、XenMobileの新たな製品ラインナップである「XenMobile App Edition」、「XenMobile Enterprise Edition」が紹介されました。

今までデバイスの管理のみを行なっていたXenMobileですが、XenMobile App Editionでは、企業が提供するモバイルアプリを管理することが可能になります。さらにXenMobile Enterprise Editionは。MDM EditionとApp Editionの両方の機能を兼ね備えるだけでなく、モバイルデータを管理するShareFileまで利用可能です。XenMobileの最新版は、モバイル領域においてデバイス管理、アプリケーション管理、データ管理の全てに対応することになったのです。

イベントで紹介されたXenMobileおよびShareFileのデモ

シンプルこそが重要、シトリックスの開発ポリシーとは?

次に同社のデスクトップ&クラウド部門において製品統合戦略を担当するジョン ファネリ氏(以下、ファネリ氏)が登壇しました。
冒頭ファネリ氏は、シトリックスはどこに向かっているのか?つまりシトリックスを一言で言うと何なのかを以下のように紹介しました。

Citrix is the cloud solutions company that enables mobile workstyles
シトリックスは、モバイルワークスタイルを実現するためのクラウドソリューション企業です。

非常にシンプルなこのメッセージは、全製品において細部にまでクラウド、モバイルを意識して統合されていることを意味しています。
セッションでは、シトリックス製品の開発にあたっての5つの最優先事項が紹介されました。開発部門ではこれら5つの優先事項が徹底されていると言います。

  • 1. Design First
  • 2. Integration
  • 3. Quality
  • 4. Consistent Experience
  • 5. Management

citrix-priority

ここで特長的なのが1. Design Firstだと言います。Design Firstとは、日本語の意味するデザインではなく、ユーザー視点で開発を行なうことを指しています。ファネリ氏は、以下のように語りました。

「シトリックスでは、製品開発においてユーザーの利用状況を徹底的に把握します。例えばサーバー製品を提供するベンダーがデスクトップ仮想化製品を提供する場合には、サーバーあたり何ユーザー分の処理が出来るのかなどというキャパシティプランニングを重視するところから始まります。もちろんそれも重要なのですがシトリックスでは、ユーザーが何をしたいのか?ユーザーの仕事のあり方はどのようになっているのか?今後、どのような使い方をすべきなのか、ということを徹底的に研究した上で製品開発を行ないます。実はあたりまえのように聞こえますが、サーバー製品を提供するベンダーは意外と実現していないかもしれません。Design First、これこそがシトリックス製品の中核であると言っても過言ではありません。」

また、IntegrationやConsistent Experience、Qualityの言葉に代表されるようにシトリックス製品は、完全に統合された状態で一貫性のある優れたユーザー体験を優れた品質で提供することに注力していると語られました。そして、それらは管理性が高いことを最優先事項として提供するのです。

ファネル氏は、モバイルワークスタイルを実現するために最も重要なことはシンプルなアーキテクチャーである必要があると強調します。

「企業がモバイル化を実現する時には、デスクトップおよびアプリケーション、データの全てをモバイル化する必要があります。それらをシンプルなアーキテクチャーで実現しなければならないのです。使い勝手がシンプルでなければユーザーは使いません。管理がシンプルでなければIT部門は辟易とします。そのためにシトリックス製品ではシンプルを心がけています。」

それを立証するかのように最新のシトリックス製品の構成やアーキテクチャーは非常にシンプル化されています。

モバイルワークスタイルを実現するためにユーザーはCitrix Receiver (以下、Receiver)を利用します。Receiverは、あらゆるデバイスや場所の違いを吸収し一貫してユーザー体験を実現するための製品です。そして、デスクトップ配信を実現するXenDesktop、アプリケーション配信を実現するXenDesktopに内包されたXenApp、ユーザーの状況により配信パターンを選択可能なFlexCast。ユーザーが利用可能なアプリケーションを一元表示するStoreFront。モバイル環境に最適化されたアプリケーションやデータ、デバイスを包括的に管理するXenMobile、フォロー ミー データを管理するShareFile、クラウド基盤およびネットワークを最適化するCloudPlatformとNetScalerなどで構成されます。これらはシンプルかつ統合された形で企業のモバイル ワークスタイルを包括的にサポートするのです。

citrix-buildingblock

まとめ

最後にキング氏は、シトリックスが実現したい象徴的な世界観をビデオで共有しました。病院においてモバイルワークスタイルを実現することにより小さな命が救える映像です。


モバイルワークスタイルは、ユーザーだけのものではなく、IT部門だけのものでもありません。企業は、チームコラボレーションを加速することでお客様や患者などに大きなメリットがあることを意識する必要があるのかもしれません。是非、自身の仕事環境に当てはめて考えてみてはいかがでしょうか。

21世紀の働き方であるモバイルワークスタイル。そして21世紀のコンピューティングモデルであるクラウド。その両方を支えるシトリックスの最新ソリューションが企業や社会を変えようとしているのです。

シトリックスの世界を加速するパートナーソリューション

展示会場では、シトリックスのパートナー企業よりシトリックス製品を活用したさまざまなソリューションが紹介されました。

citrix-caravan-partner

出展企業一覧

シスコシステムズ合同会社 CISCOは、性能向上したNVIDIA社のGPUを使用して、ネットワークを含むCAD VDIトータルソリューションを紹介。VDIの適用範囲をOfficeからEngineeringまで拡大する次世代型サーバーの展示。
日本ヒューレット・パッカード株式会社 シンクライアント端末からタブレットまで、デスクトップ仮想化に最適なHPクライアントデバイスのラインナップを展示。 また、様々なネットワーク環境下でCitrix HDXのユーザー体験をさらに向上させるHP Velocityの実機デモなどHPクライアントデバイスによる1クラス上のCitrixソリューションの体験ができました。
パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社 “遠隔画像診断システム”によるセキュアな診断を実現した医療業界事例や日本国内で初めて“DaaSでのAutoCAD利用”製造業事例を紹介。
株式会社日立製作所/株式会社日立システムズ 日立グループでは、XenDesktopを主要コンポーネントとするデスクトップ仮想化環境と関連するソリューションを展示。モバイルシンクライアント、タブレットなどによるVDI体験に加えてJP1を使ったモバイルデバイス管理(MDM)など、デスクトップ仮想化環境をより安心して使うためのソリューションを展示。
富士通株式会社 富士通が提供する次世代のデスクトップ仮想化ソリューションである最新のUltrabook,タブレット端末とCitrix XenDesktop7 を組み合わせたモバイルデバイスの活用環境を展示。また、Citrix XenDesktop とPCワークステーション CELSIUSを組み合わせた、エンジニアリング業務へのデスクトップ仮想化の適用例を紹介。
日本ユニシス株式会社 シンクライアントによるビジネス課題への解決策とスマートデバイスの活用についてユニシスのソリューションを紹介。
アセンテック株式会社 シンクライント“Wyse”の最新モデルを始め、USBキー一本で簡単シンクライアント化“Resalio Lynx Smart”など、仮想デスクトップを進化させる周辺ソリューションを展示。
日本電気株式会社 デスクトップ仮想化基盤を支える仮想PC、サーバーまでの統合運用管理やタブレット端末などマルチデバイス環境から仮想デスクトップやアプリケーションを利用できる最新ソリューションを紹介。
株式会社ネットワールド VDI環境での落とし穴、「プロファイル移行」「パフォーマンステスト」「アプリ移行」などのための各種ソリューションやツールを紹介。
株式会社アシスト XenAppに加えXenDesktopにも対応したシステム事前検証のための負荷テストツールLoadRunnerと情報漏洩対策 秘文のXenDesktop環境におけるファイル暗号化やメディア持ち出し制御、ログ取得などを紹介。
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 iPadやiPhone・Android端末に代表されるスマートデバイスのビジネス活用を支援するファイル共有サービス「SmartBiz+」と、セキュアで柔軟なモバイル通信サービス「CTCビジネスモバイル」を出展します。
エヌビディア NVIDIA GRID K1/K2 仮想デスクトップと仮想アプリケーションのグラフィックス処理を高速化するGPUの紹介。NVIDIA GRID vGPUテクノロジーとXenDesktop 7の組み合わせにより、3D CADなどのアプリケーションをVDI環境でも快適に実行可能になります。