IometerとHammerDBを使った検証

検証から学ぶVDIストレージ選定 (第4回)

前回は 仮想マシンのクローンと起動時間についてに検証した結果をお伝えしました。
今回は引き続きベンチマークツールを使ってストレージに対して負荷をかけた場合のパフォーマンスをIometerおよびHammerDBを使って検証した結果をご報告したいと思います。

Iometerについて

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図 1 Iometerによるパフォーマンスモニタリング

IometerはI/O性能の解析を行うオープンソースのディスクベンチマークツールです。単体で実行することで任意のストレージの性能をIOPS等の数値で統計することができるだけでなく、同梱されているDynamoを利用することで複数の端末からストレージに対して一斉に負荷をかけることができます。

VDI環境は非常に多くの仮想マシンからネットワークアクセスが行われるだけではなくストレージに対して読み込み、書き込みが行われます。今回の検証では複数の仮想デスクトップの同時利用時のストレージ負荷をエミュレートするためIometerを使い、ローカルストレージとNetAppストレージでどれくらい性能に違いが出るかを検証しました。

Iometerベンチマーク結果

各仮想マシンからストレージに対して負荷をかけた場合のベンチマーク結果は次のようになりました。

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図 2 ストレージのIOPS

48個および64個の仮想マシンから負荷をかけた場合の性能にあまり大きな性能差はありません。この程度の規模のVDI環境においてはパフォーマンスの面で両者に大きな差はなさそうです。しかし、96個の仮想マシンの結果を比較するとNetAppストレージと比べてローカルストレージは8分の1のストレージ性能しか出せていません。それ以降は徐々にIOPSを落としています。この規模になるとローカルストレージの本数を増やすか、より速いストレージを選定しないとVDIのパフォーマンスが大幅に低下してしまうということでしょう。

一方でNetAppストレージは、同時にストレージにアクセスする仮想マシンが増えても高いパフォーマンスを維持しています。

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図 3 ストレージの平均レスポンス

規模の大きいVDI環境を構築する際はストレージのレスポンスについても意識する必要があります。次のグラフは、およそ100個および200個の仮想マシンからIometerを利用してストレージに一斉アクセスした場合の平均レスポンスをグラフにしたものです。NetAppストレージのレスポンスが優れていることがわかります。

これらの結果から、NetAppストレージのほうが同時読み書きパフォーマンスに優れており、VDI用のストレージとして向いているということがわかります。

HammerDBについて

HammerDBはTPC-CとTPC-Hに準拠したデータベースサーバーの性能解析を行うオープンソースのベンチマークツールです。

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図 4 HammerDBを使ったDBベンチマーク

今回の検証では、利用者多数の(比較的単純な)OLTPシステムを想定した、データの入力と検索のトランザクション処理を行いパフォーマンスを取得するTPC-Cのベンチマークテストを行いました。

VDI環境のバックエンドデータベースとしてSQL Serverが利用されています。
SQL Serverのパフォーマンス向上はVDIの体感パフォーマンスにも影響する可能性があります。
そこで、ローカルストレージとNetAppストレージ上でデータベースサーバーを実行した場合のベンチマークをHammerDBを使って行い、ストレージの違いによってどの程度パフォーマンスに違いが出るかを検証しました。

HammerDBでベンチマークを行った結果は次の通りです。