ずばり直撃「VDI-in-a-Box」責任者へインタビュー

価格は?何ユーザーまで?XenDesktopと何が違うの?

デスクトップ仮想化でリーダーのシトリックス社が、いよいよ中堅、中小企業向けにデスクトップ仮想化製品「VDI-in-a-Box」を日本国内で提供を開始しました。今回は、シトリックス社においてデスクトップ仮想化製品の責任者である竹内裕治氏(以下、竹内氏)にインタビューを実施しました。VDI-in-a-Box登場の背景や価格、メリット、デメリットなどを率直にお伺いしたスペシャル・インタビューです。

 

シトリックス竹内氏

シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社
マーケティング本部
プロダクトマーケティング担当部長
竹内 裕治 氏

インタビューア:まず、最初にVDI-in-a-Boxの読み方を教えてください。

竹内氏:「ブイディーアイ・イン・ア・ボックス」と読みます。読んで字のごとく箱の中の仮想デスクトップという意味で、すべての機能を同梱したオールインワン・パッケージで仮想デスクトップが可能な製品です。シトリックスが提供する業界初の中堅・中小企業向けのシンプル かつ本格的な仮想デスクトップソリューション、それがVDI-in-a-Boxです。

インタビューア:VDI-in-a-Boxを提供した背景を教えていただけますか?

竹内氏:今までシトリックスでは、XenDesktopという仮想デスクトップソリューションを提供していました。この概念やメリットは、大企業のお客様を中心に受け入れられていました。しかし、中堅・中小企業のお客様がVDIのメリットは理解いただいても、踏み切れなかった部分があったのも事実です。その部分を一気に解消しようということでVDI-in-a-Boxを提供することにしたのです。

インタビューア:具体的に中堅・中小企業にVDIが受け入れられない部分とは?

竹内氏:一言で言うと「コスト」です。 単純にライセンスコストが予算内に収まらないということ以外に、運用を含めたシステム全体のコストが高価だったのです。インフラとしては、SANなどの高価なストレージや管理用途ごとのサーバーなどが必要でした。また、複雑な構成ゆえに目に見えづらい人件費を含む管理コストなどが膨らんでいました。大企業では、それでもROIを考慮したうえでXenDesktopを採用いただいていたのですが、中堅・中小企業にとっては、初期コスト含めて死活問題だったのです。これらをすべて解消したのがVDI-in-a-Boxということになります。

VDI-in-a-Box

インタビューア:ずばり、いくらで提供されるのですか?

竹内氏: 約26,000円 /ユーザーです。これには1年間の保守費用も含まれます。

インタビューア:これは永久ライセンスですか?

竹内氏:はい、一度購入いただければ、ずっとお使いいただけます。それ以外にも1年間ごとに必要な期間ライセンスを約12,000円(保守含む) で提供しています。

インタビューア:何ユーザー以上買わないといけないという制限などはありますか?

竹内氏:はい。10ユーザー以上からという制限を持たせていただいております。つまり、5名が使う場合でも10ユーザー分のご購入をお願いしております。

インタビューア:必要なサーバースペックなどを教えていただけますか?

竹内氏:一般的な市販のサーバーで構いません。DELLやHPなどでリファレンスモデルなどを用意いただいております。SANなどの高価なストレージは必要なくサーバーの内部ストレージをいただいて問題なく動作します。

インタビューア:VDI-in-a-Boxライセンスとサーバー以外に初期コストはかかりますか?

竹内氏:あとはWindows環境を配信するものですからMicrosoft 社のVDAライセンスとVDI-in-a-Boxを動作させるハイパーバイザーのコストが必要です。ハイパーバイザーは主要なものをサポートしていますが、Citrix XenServerの無償のものをご利用いただいても構いません。

インタビューア:VDI-in-a-Boxでサポートできるユーザー数はどれくらいですか?

竹内氏:サーバーあたり50人くらいを想定しています。もちろんマシンスペックに依存しますが、国産メーカーの方に確認いただいたところ、この数字もかなり保守的に見積もってとのことでした。

インタビューア:たとえば100名の会社では2台で動作可能ということでしょうか?

竹内氏:はい。 しかも、かなり簡単に拡張できます。

インタビューア:拡張が簡単というのは具体的にはどのようなことですか?

竹内氏:目に見えないコスト削減という部分になります。具体的にはVDI-in-a-Boxをインストールしたマシンを横に一台追加するだけで拡張は完了します。
マスターの設定を、追加したサーバー側が簡単に引き継げます。それだけでロードバランスされるのです。また、このクラスター構成をとることで可用性も確保されます。1台サーバーがクラッシュした場合には残りのサーバーが処理を引き継ぐのです。

 

VDI-in-a-Box

インタビューア:基本的にキャパシティープランなどを必要としないのですね。

竹内氏:はい。これも目に見えないコスト削減という部分になります。おおよその人数さえ決まっていれば必要なサーバーがわかりますのでキャパシティープランは必要ないと言っても良いでしょう。

インタビューア:最大で何ユーザーまでサポートするなどの指針はありますか?

竹内氏:目安が欲しいというお客様には500ユーザーというガイドをしております。もちろんXenDesktopで出来てVDI-in-a-Boxで出来ないこともありますので、それぞれのメリットをご理解いただく必要はあります。

インタビューア:VDI-in-a-BoxとXenDesktopの機能の違いを教えていただけますか?

竹内氏:まず、VDI-in-a-Boxでは、XenAppが利用できません。つまり、アプリケーションとOSを分けることができません。また、XenDesktopのFlexCastやEnterpriseおよびPlatinum以上で利用可能なHDX 3D Proの機能が使えません。従って、特殊なCAD環境などではお勧めしていません。これらの機能が必要な場合には、XenDesktopをお勧めしています。

 

VDI-in-a-Box

インタビューア:VDI-in-a-Boxは、買収した製品ですが、シトリックス流に手を加えているのですか?

竹内氏:はい。Kavizaという会社を買収しました。ゆえに新製品というよりは実績が多くあります。また、シトリックス流に必要な機能を追加することによりVDI-in-a-Box 5として提供を開始しました。さらに使いやすく、安定性を向上させたバージョンと言えます。このバージョンよりHDXを標準サポートしているのでCitrix Receiverをインストールしたあらゆるデバイスからアクセスすることが可能です。それ以外にもSSLアクセスやオープンな環境をサポートするシトリックスとしてハイパーバイザーとしてWMwareの最新版、Microsoft Hyper-Vもサポートしています。もちろん、必要があれば他のシトリックス製品であるAccess GatewayやBranch Repeaterなどとの連携によりデスクトップ仮想化環境を強化することが可能になっています。

インタビューア:念のためお聞きしますが、個人専用のデスクトップ環境を配信するのですよね?

竹内氏:もちろんです。全員が同じWindowsを使うということではありません。VDI-in-a-Boxでも個人専用環境を管理し配信するのです。

インタビューア:VDI-in-a-Boxの管理性はいかがですか?

竹内氏:大規模なデスクトップ仮想化を管理するには、専任の管理者などが必要です。中堅・中小企業では、十分なITスタッフを用意できません。また、スタッフがいたとしても兼任が多いためデスクトップ仮想化の管理に必要なスキルを身に着ける余裕もありません。そのような状況を鑑みてインストールも1時間で終了します。また、拡張性や可用性の確保は先程申し上げた通り非常に簡単です。管理ツールを1つだけ用意しており、単一コンソールをポイント・アンド・クリックするだけで済みます。基本的には誰でも扱えるものだと思っています。

インタビューア:最後に読者に一言お願いします!

竹内氏: シトリックスでは、真のワークライフバランスの実現、セキュリティの確保、BYO、社員の生産性向上に貢献するためデスクトップ仮想化ソリューションを通じて中堅・中小企業の皆様にも貢献したいと考えています。是非、VDI-in-a-Boxをお試しください!

インタビューア:ありがとうございました。

竹内氏:ありがとうございました。