Citrix Master CCIが語る
~デスクトップ仮想化の動向とトレーニングの重要性~

今回は、シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社(以下、シトリックス)のテクニカルトレーナーである佐分利 翔氏に同社の教育サービスやデスクトップ仮想化の展望についてお伺いしました。

インタビューア:
まず、自己紹介をお願いします。

cci_interview_001佐分利氏:
現在シトリックスのテクニカルトレーナーとして主にお客様へのカスタムコースの提供や上級者向けコースへの登壇、トレーニングコースの開発・支援、テキストの翻訳やラボ環境の構築、そして認定教育パートナー様への技術支援など、弊社の教育部門に関わる幅広い業務を担当しています。

インタビューア:
コース登壇だけではなく、コース開発からパートナー支援までトレーニングに関わる様々な業務を担当されているのですね。御社の製品はデスクトップ仮想化をはじめ、モビリティ、サーバー仮想化、クラウドやネットワークと多岐にわたりますが、どの製品のトレーニングをご担当されているのですか?

佐分利氏:
XenApp/XenDesktopをはじめXenMobileやXenServer、そしてNetScalerなど一通りの製品のトレーニングを担当しています。日本法人の社員としてただ一人のトレーナーであり、日本人としては唯一のMaster CCIでもあるので、全てのトレーニング知識が必要です。

インタビューア:
御社製品に関するすべてのトレーニングを担当されているとは驚きです。エンジニアでも通常ネットワーク部隊とインフラ部隊といったように分かれていますよね。日本人で唯一とおっしゃったMaster CCIとは何でしょうか?

佐分利氏:
Master CCIはCitrix Certified Instructor(CCI)と呼ばれるシトリックスの認定トレーナーの中でも、コース登壇数や経歴、受講者アンケートの高評価など特定の要件を満たしたトレーナーのみに与えられる称号のようなものです。Master CCI要件はアメリカやヨーロッパ、そしてアジアなどぞれぞれの地域で定められていますが、世界中でも数えるほどしかいません。トレーニング登壇の他に新規コースや資格の開発に携わったり、CCI向けの技術セミナーを担当したり、新しいCCIを認定する権限などを持っています。

インタビューア:
御社製品すべてのトレーニングを担当しながらMaster CCIとしても活動されているとは広範な分野でご活躍されていますね。各地域のトレーナーへのフォローも行っているとのことですが、佐分利さんご自身がトレーナーとして心掛けている点やこだわりがあればお聞かせください。

佐分利氏:
細かいこだわりはたくさんありますが、主に3つあります。まず第一に、圧倒的な知識量と分かりやすい説明の両立です。トレーナーは「すべて」知っていることを期待されるので、常に最新の情報を収集して知識を身につけるように心がけています。難しい技術や複雑な仕組みは、正確に理解できていれば分かりやすく説明できるものです。実は、新しく勉強する分野の情報は多い方が覚えやすい傾向にあります。点と点が線でつながると納得感も増すので、より興味を持ってもらいやすくなります。せっかく受講してもらったのにつまらないと思われたらお互いもったいないですよね。

インタビューア:
情報が多いほうが覚えやすいとは意外ですね。正確に理解できていれば説明も分かりやすくなるというのは説得力があります。もともと受講者が持っていた知識にトレーナーの情報が加わり、それらの点と点を線でつなげてあげて、分かりやすく説明するということがトレーナーの役割ということですね。

佐分利氏:
そのとおりです。次に心掛けていることは、受講者が期待している内容を提供できるようにするということです。皆さんのレベル感や求めていることは異なるので全員に合わせることは難しいですが、少なくとも受講者が知りたい内容はテキストに載っていなくても紹介するようにしています。私の場合は、むしろテキスト通りに進めることの方が珍しいですね。テキストの内容のみ紹介するだけであればテキストを読めば済んでしまいますから。

インタビューア:
では、3つめのこだわりは何でしょうか?

cci_interview_002佐分利氏:
最後に、情熱を持ってトレーニングを提供することを心がけています。私自身シトリックスのテクノロジーが好きですし、このテクノロジーによって多くの方が幸せになれると思っています。少しでもその手助けができていればこれほど嬉しいことはありません。トレーニングを通じて製品の魅力を理解してもらい、シトリックスのファンを増やすのも私の重要なミッションだと思っています。

インタビューア:
情熱や好きという思いは必ず伝わるものですよね。トレーナーとして心掛けている点をお伺いしましたが、圧倒的な情報量と受講者への分かりやすい説明の両立が難しそうな印象を受けました。佐分利さんは新しい製品などの知識はどうやって身につけているのでしょうか?

佐分利氏:
私は社内の非公開情報にアクセスすることもできますが、まずは一般にも公開されている情報の収集から行います。シトリックスのドキュメントはもちろんですが、ブログを読んだりYouTubeなどで動画を見たりすることも多いです。最新の動向などはイベントの録画がとても参考になります。競合他社のイベントの様子なども盛り上がり具合が分かるので時々見て勉強していますよ。まずは公式なものとそうでないものを区別せずに情報のシャワーを浴びる感じですね。そして何と言っても実際に製品をいじり倒すことです。不明なところがあれば同じプロフェッショナルサービス本部の優秀なコンサルタントたちに聞いたり、世界中の社員にメールで確認したりすることもあります。

インタビューア:
地道な努力を重ねているのですね。情報を得るだけではなく、実際に手を動かして製品を知ることが深い理解にもつながるということでしょうか。
日々たくさんの情報に接しているようですが、デスクトップ仮想化の動向や御社製品についてはどのように感じていますか?

佐分利氏:
デスクトップ仮想化に関しては技術的にはある程度成熟したと言えるとは思いますが、製品としてはこれからもたくさんの機能が追加されると予測しています。XenApp/XenDesktop 7.xは以前の製品とは別物と思えるくらい多くの機能拡張がありました。次期メジャーバージョンもアーキテクチャーの変更や機能拡張が多く盛り込まれるのではないでしょうか。まだまだホットな分野ですね。

インタビューア:
製品としても進化は続いているということですね。日本市場での動向についてはいかがですか?

佐分利氏:
これからは企業がこのようなテクノロジーを活用する仕組みづくりに、より力を入れていく必要があると感じています。ITはコストセンターではなく戦略的投資と位置付けて、従業員にとってより働きやすい環境を構築することにフォーカスすべきだと思います。特に日本では少子高齢化という環境の中でより効率的かつ効果的に優れた人材を確保するために、今後はデスクトップ仮想化をはじめとする様々なテクノロジーを最大限に活用することが一般的になるはずです。すでにIT業界をはじめとしてこの重要性が少しずつ認知されているように感じます。リクルートホールディングスが全社員に在宅勤務ができる仕組みを導入したり、つい先日NHKで在宅勤務の特集をやっていたり、少しずつですが着実に浸透はしてきているようですね。あと動向という意味では今後モバイルの活用もどんどん増えていくことが予想されます。BYODや会社支給のデバイスを業務利用するということです。モバイル活用も生産性を向上させるためにITを利用する良い例だと思います。

インタビューア:
ありがとうございます。デスクトップ仮想化やモバイル活用といったテクノロジーにより、働きやすい環境が増えれば産休や育休も取りやすくなって少子高齢化問題の解決に繋がりそうです。佐分利さん自身もモバイル環境を活用した働き方をされているのでしょうか?

cci_interview_003佐分利氏:
はい、もちろんです。トレーニングがない日はその時々で働く場所も時間も自由に決めています。例えば家族の具合が悪くなったりすれば在宅勤務することもありますし、役所に用事があれば7時から16時までを勤務時間にするというワークシフトを取り入れています。

インタビューア:
御社がビジョンとして掲げている「Work better, live better」のまさにお手本ですね。

佐分利氏:
時間や場所にとらわれない働き方を知ると、従来の働き方には戻れないですね。

インタビューア:
その柔軟な働き方を実現できる御社製品の導入や運用のためには、製品に関するスキルが重要になると感じますが、御社のトレーニングではそのような知識を学べるのでしょうか?

佐分利氏:
はい、日々進化している弊社の製品に関して効率的に学習されたい場合はぜひ弊社の教育サービスをご活用いただきたいです。スキル習得のために独学する方もいらっしゃいますが、それよりもトレーニングを受講することで効率的に学習できます。たとえば、製品に関する情報は製品ガイドからも得られるのですが、XenApp/XenDesktopはPDFファイルで3,200ページもあります。これに時間を費やすことは現実的ではありませんし、製品ガイドから学べる知識にも限度があります。その点トレーニングでは重要度の高いものを分かりやすく、体系立ててご提供しています。独学では実機を用意するのも大変ですが、トレーニングでは実機も用意されているのですぐに得た知識を確認しながら効率的に学習できます。

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インタビューア:
すでに旧製品などのスキルをお持ちの方には、トレーニング受講でどんな効果があるのですか?

佐分利氏:
先ほどXenApp/XenDesktop 7.xの機能拡張についてお話しましたが、実は一つでもメジャーバージョンが異なれば、以前の知識が役に立たなくなるだけでなく、不測のトラブルにつながってしまう恐れがあります。逆に常に製品のアップデートについて熟知していればよりスムーズな製品導入が可能になります。

インタビューア:
以前の知識のままだとトラブルにつながる可能性があるということですが、実際にどういったトラブルが考えられますか?

佐分利氏:
例えばXenApp/XenDesktop環境において入り口となるStoreFrontサーバーは比較的歴史の浅いコンポーネントですが、その分進化も早く、以前の知識が役に立たなくなることが容易に想像できます。StoreFrontは以前で言うところのWeb Interfaceに相当するコンポーネントなのですが、Web Interface時代の設計や構築手法をそのままStoreFrontに当てはめてしまうとサイジングを適切に実施できなかったりと、ユーザーに直接影響を与えるトラブルになってしまう恐れがあります。やはり製品が新しくなるたびにトレーニングを受講して最新の知識や知見を身につけていただくことでトラブル回避やユーザー様の満足度向上に繋がると思います。

インタビューア:
これから新しく製品に携わる方やすでにスキルをお持ちの技術者も、トレーニングを通して最新スキルを学ぶことが重要であるということですね。それでは最後に読者の皆様へ一言お願いします。

佐分利氏:
当社のトレーニングはできるだけ効率的かつ実践的に学べるような工夫がたくさん盛り込まれています。受講のニーズに合わせてトレーニングのカスタマイズも可能です。すでに以前のバージョンでご経験のある方も、これからみっちり学習したいという方もぜひシトリックスのエデュケーションサービスをご活用いただいて経験豊富なトレーナーに様々な質問をぶつけてください。トレーニングルームで皆様にお会いできるのを心待ちにしております。

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