マイクロソフトとシトリックスで実現するVDI 今すぐVDIを試したいお客様へ両社からの最適な解決策

Citrix & Microsoft Roadshow セッションレポート

セッション1では、Microsoft VDIとCitrix XenDesktopの組み合わせで、何ができ、何がメリットなのか、デモを交えて紹介されました。まずはマイクロソフトの小林氏が登場し、VDI(Virtual Desktop Infrastructure)の概念、Microsoft VDIの構成と仕組み、Microsoft VDIを拡張するCitrix XenDesktopの3つのポイントについて話します。

デスクトップ仮想化

 マイクロソフト システムテクノロジー統括本部 インフラストラクチャー本部
テクノロジースペシャリスト 小林直史氏

VDIの概念について

VDIが登場した背景として、企業におけるクライアント端末における課題があります。現在、私たちを取り巻く市場にはさまざまな端末が存在します。もちろん、今後も新しい端末がでてくるでしょう。この状況をIT管理者の視点で考えると、さまざまな既存システムを、あらゆる端末に対応させていく必要があります。これは非常に骨の折れる作業です。もちろん、新しいデバイスが登場する限りエンドレスでその作業は続くことになります。つまり、効率よくマルチデバイス対応をしていくことが一つ大きな課題になるのです。また、単純にあらゆるデバイスに対応するだけでなく、Windows 7登場と共に企業における64bit対応の本格化が行われ始めています。この場合、32bit環境といかに併用していくのかと言った課題もあります。

その一方で、あらゆるモバイルデバイスを利用した従業員が外出先から社内アプリケーションを利用したり、企業内においてフリーアドレスの利用など、昨今の企業におけるワークスタイルは多様化しつつあります。もちろん、繁忙期における一時雇用人材へのデスクトップ環境の提供なども考慮する必要があります。

小林氏は、「多様化する働き方、さまざまなデバイスの登場など、IT管理者が抱える課題を解決できるのがVDIです。Microsoft VDIにより、一元管理による運用の効率化、制限のないアクセス、セキュリティとコンプライアンス、ビジネスの継続性を実現できます」と話します。

これらの課題を解決するVDIとは、ホスティング型クライアントサービスとよばれ、サーバー側にデスクトップ環境を持たせる仕組みです。また、DaaS(Desktop as a Services)モデルと呼ばれることもあります。管理者の立場からVDIを見るとパッチ配布やバックアップなどを一元管理することが可能であり、それはコスト削減に直結します。また、利用者の立場から見ると、いつでもどこでもあらゆる方法で自身のデスクトップ環境にアクセスすることが可能になり業務効率を高めることが可能になります。

これらVDIがもたらす背景とメリットを紹介した後に、小林氏はMicrosoft VDIの説明を行いました。

Microsoft VDIとは

Microsoft VDIの根幹であるリモートデスクトップ接続ブローカー(Remote Desktop Connection Broker)は、Windows Server 2008 R2から提供されている機能です。従来は、ターミナルサービスセッションブローカー(TS Session Broker)として提供されていた物を拡張した物です。最新版では、新規接続時にサーバーリソースを考慮して空きリソースが多いHyper-Vのホストに接続を割り振る機能などが強化されています。また、それ以外にも個人用の仮想デスクトップか仮想デスクトッププールを指定可能になりました。前者の場合には、個人がデータを保存しても専用であるためにデータは消えることはありません。さらには同一アプリケーションを使うことも可能です。それに対して、後者はプールしたものに接続するものなのでデータは保持せずに一時的なプロファイルを利用します。

また、デスクトップ仮想化を実現するための周辺製品に関してもマイクロソフトは力を入れています。ユーザーのID管理はActive Directory、パッチ管理や死活監視などでは物理、仮想の両方を管理可能なSystem Centerが担います。アプリケーションの仮想化技術としては、Application Virtualization(App-V)で実現します。これによりどこの仮想マシンにログオンしても同じアプリケーションにアクセス可能になります。一般的には、ブラウザ接続でアクセスすることが可能で、社外からでも同じようにRemote Desktop Gatewayを介して自分のデスクトップ環境を利用することが可能になります。

Microsoft VDIは、Hyper-Vを中核に、デスクトップからデータセンターまでの仮想化に必要な機能を包括的に提供するソリューション。小林氏は、「Hyper-Vが選ばれるのは、数多いサーバーのサポートとターミナルサービスの実績、豊富なWindowsエンジニア、Windows 7との高い親和性などです」と話します。

また、小林氏によりシトリックス製品の位置づけに関して紹介されました。

Citrix XenDesktopの位置づけ

デスクトップ仮想化

 シトリックス&マイクロソフトVDI

「Microsoft VDIを機能拡張するのがXenDesktopの位置づけです。つまり、シトリックス製品との連携によりユーザーに選択肢を与えることが可能になります。たとえば、クライアント端末ではWAN環境など低帯域でもアプリケーション配布可能なCitrix Receiver が提供されています。アプリケーション配信においてWindows端末以外を考慮した場合にはApp-Vでは難しいがXenAppとApp-Vの連携により対応可能です。管理という面でのSystem Center に関してはCitrix Connector for Configuration ManagerによりXenAppアプリケーションを配布可能な連携機能があります。クライアント端末にはFlexCast やHDXなどのよりリッチで低帯域であっても強力なクライアント配信技術があります。Hyper-Vに関してはCitrix Essential for Hyper-Vにより仮想OSの配布管理強化が可能になります。このようにHyper-Vをキーとしてシトリックスおよびマイクロソフトが強力に結びついているのです」と締めくくりシトリックスの竹内氏にマイクを渡しました。

シトリックスの竹内氏は、Microsoft VDIに付加価値を提供するCitrix XenDesktopの機能を紹介しました。XenDesktopは、より複雑でより大規模なお客様をターゲットとしており、2009年11月より提供しているXenDesktop 4では、大幅な機能拡張が行われており集大成と言っても過言ではないバージョンなのだそうだ。

また、竹内氏はMicrosoft VDIとXenDesktopを組み合わせれば以下のようなことが可能になると言う。

1. あらゆるデバイス、いつでも、どこでも
2. シンプル、セルフサービス
3. シングルイメージ管理&オンデマンドデリバリ
4. あらゆるユーザーに最適なデスクトップ
5. リッチなユーザー体験
6. リッチなアプリケーション体験
7. パフォーマンス監視
8. Windows 7展開を最適に

豊富な実績があるアプリケーション配信との組み合わせが可能である点、複雑な仮想環境の内部の状況を監視し運用管理を簡素化出来る点、単純なサーバー集約(サーバーにデスクトップ環境を複数保持)するのではなく1つのイメージに対してメンテナンスしオンデマンドでユーザーに配信可能な点、それがストレージコスト削減に繋がる点、あたかもデスクトップが間近にあるように動作可能な点などの紹介が行われました。

デスクトップ仮想化

 シトリックス マーケティング本部 プロダクトマーケティング担当部長 竹内裕治氏

また、Windows 7とiPadの間でシームレスに情報をやり取りできるデモを紹介しました。竹内氏は、「XenDesktop 4は、あらゆるデバイスにリッチなユーザー体験を提供するFlexCastおよびHDXテクノロジにより、Windows 7の企業展開を最適にできます」と話します。

デスクトップ仮想化

 iPadによるXenDesktopデモ

HDXテクノロジは、ユーザーがデスクトップやアプリケーションを利用する際に、ローカルで実行するのと全く同じ感覚で利用可能にする技術です。3Dグラフィックス、Webcam、ソフトフォンなどのアプリケーションでも、ネットワーク環境を意識せずに高品位に使える、シトリックスが誇る技術です。一般的にはネットワークを拡張すれば良いという発想になりがちですが、HDXテクノロジはネットワーク帯域を90%軽減しクライアントに転送を行っています。これによりWAN環境でも、あたかも手元にデスクトップ環境があるかのように動作するのです。

また、竹内氏は「あらゆるユーザーに適したVDIを提供したいと考えている。デスクトップを提供する方法には複数あり、ばらばらなベンダーから提供されていたのが現実です。つまり、ユーザーはニーズにより個別に購入する必要があったのです。サーバーデスクトップ型、仮想PC型(VDI)、ブレードPC型、ネットブート型、仮想アプリ型、そしてクライアントハイパーバイザ型などタスクワーカーからモバイルユーザーといった幅広いユーザータイプに対応しているのはXenDesktopだけです」と締めくくりました。

 

デスクトップ仮想化

 マイクロソフトVDIを拡張するXenDesktop

最後に小林氏は、「XenDesktopを具体的に利用推奨する場面としてWAN環境やマルチデバイス、シングルイメージでプロビジョニング可能なサーバー集約などをあげると同時に、次の展開として、マイクロソフトはWindows Server 2008 R2“Service Pack 1”で、仮想マシン用の共有メモリを最適化するDynamic Memoryテクノロジや仮想マシン用の仮想GPUテクノロジであるRemoteFXを提供。一方、シトリックスは、HDX Rich Graphics with RemoteFXにより、Microsoft VDIの拡張を支援する計画です」とセッションを締めくくった。

当日のセッションの模様は
こちらから閲覧可能です。