第3の選択肢、ハードウェア占有型のデスクトップ仮想化ソリューション

CTCが実現するワークスタイル変革の実践!!《連載:第5回》
HDIソリューション概要と特徴

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)では、お客様のニーズに応じて、デスクトップ仮想化の豊富な実装方法を提供しています。第5回は、その中で最も新しいHDI(Hosted Desktop Infrastructure)ソリューションについて、その背景や特徴を同社の主要メンバーにご説明いただきます。

VDIの課題

真のワークスタイル変革を実現するソリューションとして、多くの企業や組織では、デスクトップ仮想化ソリューションを中心に据え、企業システムの強化を行っています。

そのデスクトップ仮想化を実現するアーキテクチャーは多岐に渡りますが、その代表格であるVDI(Virtual Desktop Infrastructure)方式は、その言葉からもわかるとおり、ユーザーのデスクトップ環境を仮想基盤上に配置する手法を採用しています。このVDI方式は、アプリケーションやOSはユーザーに占有されますが、ストレージを含む物理リソースは共有されるアーキテクチャーです。

このVDI方式を採用したお客様やデスクトップ仮想化の導入を検討したが諦めかけているお客様には、ある顕在化された課題があると同社 デスクトップソリューション推進課 杉浦 俊史氏(以下、杉浦氏)は言います。

エンタープライズ事業企画室 ビジネスソリューション推進部 デスクトップソリューション推進課 杉浦 俊史氏

エンタープライズ事業企画室
ビジネスソリューション推進部
デスクトップソリューション推進課
杉浦 俊史氏

「デスクトップ仮想化をVDI方式で導入したけれども期待された成果がでていない、あるいはそもそもデスクトップ仮想化の導入は煩雑すぎて諦めた、など多くのお客様が弊社に相談にきます。そのお客様の多くは3つの課題に集約されます」

それでは、その3つの課題を具体的に見ていきましょう。

一つ目の課題は、アプリケーションの棚卸や整理が困難である点です。多くの企業や組織では、ワークスタイル変革を実現するために外出先や自宅などから仕事環境を利用するためにデスクトップ仮想化が有効であることは理解しています。しかし、利用するアプリケーションやスペックを決めるのにアプリケーションを棚卸、整理する必要があります。企業規模が大きくなればなるほど利用するユーザーに確認するのが難しかったりする企業も少なくないのです。

二つ目の課題は、当初予定していたPCと同様のパフォーマンスが出ない点です。物理リソースを共有するVDI方式のデスクトップ仮想化を導入する際には、平均してこの位のリソースがあれば大丈夫と考えて基盤の設計を行います。潤沢なリソースを準備していないVDI方式の場合、導入後にユーザーの一時的な消費リソースの増大により、他のユーザーにしわ寄せが発生しパフォーマンスに影響がでることもあるのです。

三つ目の課題は、仮想化された基盤における障害時の原因調査や解決が困難である点です。仮想化基盤やストレージなど関連するコンポーネントが多いため障害や問い合わせ時に複雑になりがちです。多くの企業や組織では運用の負荷が高いと感じています。

仮想化を使わないリモートデスクトップ HDIソリューションがVDIの課題を解決

CTCでは、デスクトップ仮想化導入におけるこれらの課題を解決するために、仮想化を必要としないHP Moonshot System を中心としたHDI(Hosted Desktop Infrastructure)ソリューションを提供しています。HDIとは、仮想化を利用しないハードウェア占有型のデスクトップ仮想化ソリューションです。このHDIのメリットについてデスクトップソリューション推進課 大西 啓太氏は以下のように述べます。

エンタープライズ事業企画室 ビジネスソリューション推進部 デスクトップソリューション推進課 大西 啓太氏

エンタープライズ事業企画室
ビジネスソリューション推進部
デスクトップソリューション推進課
大西 啓太氏

「HDIは、仮想化やストレージなどの煩雑なものを一切排除したシンプルなハードウェア占有型のアーキテクチャーとなります。これまで仮想化でしか実現できなかったユーザー環境の集約を物理で出来るためVDIにおける課題を解決することが可能です。ハードウェアリソースはユーザーごとに独立するためPC同様のパフォーマンスを維持できるだけでなく、VDIと同等のコストで数倍のリソースをユーザに提供できるようになります。アプリの棚卸や整理なども必要ありません。これにより設計時のサイジングなども大幅に簡略化できます。また、仮想化やストレージを必要としない非常にシンプルな構成のため障害切り分けなども単純化できます。このような特性から、HDIソリューションは、デスクトップ仮想化の導入を諦めていたお客様や既存のデスクトップ仮想化に不満を抱いていたお客様を中心に検討が進んでいます」

Hp Moonshot System

Hp Moonshot System

最新のHP Moonshot Systemは、物理PC(ノード)を1カートリッジに4ノード、1シャーシに45カートリッジ、トータル180ノードを4.3Uのシャーシに格納することができるハードウェア占有型の新しいリモートデスクトップソリューションを提供します。物理リソースからOS、アプリケーションに至るまでユーザーはすべてを占有することが可能になります。また、それぞれの物理ノードにはGPUやSSDを搭載し占有できるため、ストレスのない操作性を実現します。

HDIの懸念点とは?

HDIソリューションは、VDI方式に比べて多くの課題を解決するように見えます。しかし、杉浦氏はHDIにも懸念事項があり、それらを解決するためのソリューションも同時に導入することが重要であると語ります。

「HDIは素晴らしいソリューションですが、それだけでは懸念材料は拭いきれません。HDIはPCの良いところも悪いところも継承します。要するにPCと同様の管理が必要になるのです。OSイメージの展開から始まり、マルウェア対策、セキュリティパッチの適用、資産管理、業務アプリケーションの更新、ドライバーの更新などをすべてのPC(ノード)に対して行う必要があります。これらを統合して管理できるソリューションが必要であり、私たちCTCでは、その統合管理ソリューションを同時に提供しています」

CTCでは、HDIと運用管理製品であるMicrosoft System Center 2012 R2との統合ソリューションにより、運用時に必要なOSの展開から更新プログラムの配布、アプリケーションの配信や更新、マルウェア対策などのデスクトップ管理を一元化することを可能にしています。VDI方式による管理におけるメリットとHDI方式による利用者におけるメリットの両立を図ることができるのです。

まとめ

今回ご紹介したCTCのHDIソリューションは、デスクトップ仮想化導入を諦めたお客様や既存環境に不満を抱いているお客様に最適なソリューションです。複雑なサイジングや導入前のアプリケーションの棚卸および整理などが必要ないだけでなく、デスクトップ仮想化環境において安定したパフォーマンスを提供します。また、CTCのデスクトップ仮想化運用における知見により、統合管理ツールとの連携により管理者に負担のないソリューションも実現しています。今回ご紹介しましたHDIソリューションによりVDI方式以外の新たなソリューションが加わったことで、企業や組織は自社に最適な方式でデスクトップ仮想化の実装が可能になるのです。

CTCでは、テクニカルソリューションセンター(TSC)においてAES(Advanced Experience Service)を提供しています。AESは、同社のエンジニアが実際のデモンストレーションを交えながらソリューションをご紹介します。もちろん、VDIとHDIの長所などについてのデモンストレーション環境も用意されていますので、ぜひ訪問してみてはいかがでしょうか。

今回、ご紹介しました「ハードウェア占有型 デスクトップ仮想化ソリューション(HDI:Hosted Desktop Infrastructure)」サービスの詳細は以下からご覧いただけます。