モバイル製品の導入の進め方

CTCが実現するワークスタイル変革の実践!!《連載:第6回》
運用も考慮した明確なガイドラインの策定が成功への第一歩

第6回では、台頭するモバイルデバイスの企業利用を成功へと導く環境整備について、従来と異なるポイントやプロジェクトを成功に導くための利用ルールの整備、真のモバイル環境を実現するまでの取り組みなどを伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)の主要なメンバーにご協力をいただきご紹介いたします。

コンシューマライゼーションの波と企業の課題

急速に普及するスマートフォンやタブレットといったコンシューマ(消費者)向けデバイスは、もはや企業においても無視できない存在になりました。今、これらのデバイスを用いて一般消費者向けに開発されたITを業務に活かす「コンシューマライゼーション」が企業や組織のワークスタイルを変えつつあります。コンシューマライゼーションとは、広義には消費者向けの製品やサービスが持つ「使いやすさ」や「楽しさ」、「効率性」を業務にも活かす試みです。このコンシューマITが実現するこれらユーザー体験を業務に取り込むことで、従業員の生産性や満足度を高めるのがコンシューマライゼーションの本質と言えるでしょう。

エンタープライズ事業企画室 ビジネスソリューション推進部 デスクトップソリューション推進課 宮本 将志 氏

エンタープライズ事業企画室
ビジネスソリューション推進部
デスクトップソリューション推進課
宮本 将志 氏

その一方で現実を直視すると企業や組織にとって、モバイルデバイス活用における課題は山積みであるとCTC デスクトップソリューション推進課 宮本 将志 氏(以下、宮本氏)は警鐘を鳴らします。「多くの企業や組織がモバイルデバイスを活用してビジネスを推進しようとしています。しかし、その多くはルールがないままにモバイルデバイス利用が広がってしまっている状態です。例えば、許可されていない個人のデバイスやコンシューマ向けのクラウドサービスを仕事で使うシャドーITの脅威が広がっています。従業員は生産性を向上させようとモバイルデバイスやコンシューマ向けサービスを活用しているのですが、企業から見ればセキュリティ面、メンテナンス面で大きなリスクを抱えている状態でもあるのです。お互いが不幸にならないために企業側が適切なルールを作成し、展開する必要があるのです」

エンタープライズ事業企画室 ビジネスソリューション推進部 デスクトップソリューション推進課 田内 康晴 氏

エンタープライズ事業企画室
ビジネスソリューション推進部
デスクトップソリューション推進課
田内 康晴 氏

さらに、明確なルールを決めずにモバイルデバイスを従業員に配布している企業においては、セキュリティ問題のみならず、それ以外の課題も浮き彫りになっていると同社、デスクトップソリューション推進課 田内 康晴 氏(以下、田内氏)は付け加えます。

「モバイルデバイスの普及が急速に発達したことで、現場部門のニーズにこたえる形で、ルールをきっちり整備せずにデバイス配布が進められてきたケースもあります。しかし、ユーザーのモバイル利用が拡大するとともに社内のセキュリティルールを満たした仕組みと運用が必要となることから、モバイルの活用を一時的に中止せざる得ない状況になっているお客様も出てきております。これでは企業として戦略的にモバイル利用を拡大し、会社全体の生産性向上や新たな働き方を実現していくことに支障がでてきている状態と言えるでしょう」

グレーゾーンを白くするCTCのサービス

CTCでは、これらの課題を解決するために「モバイルデバイス活用環境支援サービス」を提供しています。このサービスでは、モバイルデバイスの活用シーンや対象者、活用する業務の範囲の明確化などモバイル活用を具現化するためのガイドラインの策定支援を行います。具体的には、企業の経営方針やユーザーの職務や課題を確認後、従業員がモバイル活用を実現したい業務、従業員がモバイル活用を実現すべき業務、その対象者および利用シーンの明確化を行い、ガイドラインを策定します。もちろんCTCの強みである実績や経験に加えて戦略的なIT基盤としてのあり方も考慮されるため企業の本格的なモバイル活用の道筋をたてることが可能になるのです。

田内氏は、このサービスについて以下のように述べています。
「企業のモバイル活用の現状を見ると、モバイルデバイスの導入が現場主導で先行して行われるケースが見受けられます。その後、企業側が対応するというITシステムの導入において今までにない現象が発生しています。このような状態において、企業がモバイルデバイスの利用ガイドラインを作成していない場合が多く見受けられます。

このようなデバイスの利用が企業としてのガイドの展開より先行している状況は、企業にとってグレーゾーンが拡大していることを意味します。それではMDM(モバイルデバイス管理)製品を導入すれば良いのでは という簡単な話ではありません。これらのグレーゾーンを白くするのが私たちのサービスです。従業員の自由度を保ちながら会社の方針を遵守する、言い換えますと従業員が意識しなくても情報を守れる仕組みを提供することが私たちのサービスの本質であると考えています」

ctc-vdi-mobile

運用も考慮した環境整備が必要

さらにCTCでは、ガイドラインの策定に加えて運用方針の標準化も行っています。モバイルデバイスの展開は、通常のPC運用の延長線上ではなく、考慮しなければならないことが数多くあると言えます。運用面においては、ソフトウェアを展開する方法や設定、配布を行う人材、デバイス故障時、紛失時、退職時のリセットなどの運用が必要になります。また、BYOD(私的デバイス活用)を推進するのであれば、通信費用を補填するプランやモバイル月額コストの一部負担なども考慮する必要があります。これらモバイル活用に必要な様々なレベルの運用方針も「モバイルデバイス活用環境支援サービス」では提供されると言います。

田内氏はサービスの特長について次のように述べています。「ガイドラインの策定は、使い方も重要ですがモバイル環境全体を管理するためのルールの策定も含まれている必要があります。また、運用フローや運用体制の立ち上げを行わずに、モバイル管理システムの導入を行いますと、管理、展開を行っていくことが困難になる可能性があります。私たちCTCでは、モバイル環境を導入するための支援だけでなく、活用促進や、実際に運用していくための支援も行っています」

デスクトップ仮想化とモバイル活用

真のエンタープライズモビリティを実現するためには、ユーザーがどこにいても、今いる場所がオフィスと同等の業務ができる必要があります。例えば、テレワークや在宅勤務など新たな働き方にも対応する必要があるのです。その一方で企業のITでは広く利用されているWindows アプリケーションはこれからも業務上必要不可欠でしょう。つまり、Webアプリ化されているものだけモバイル活用しようとか、モバイルデバイスに対応するネイティブアプリを作ろうという話だけではなく、すでに社内で利用しているWindowsアプリケーションもモバイルデバイスに提供できるように準備を進める必要があります。

宮本氏はこのような現状に関して次のように述べています。「ほとんどの企業が、数多くのWindowsアプリケーションを保有しています。それらを安心して外部から利用できる環境を提供することはエンタープライズモビリティを考える上で必要不可欠です。私たちはそれに対応するためにデスクトップ仮想化やアプリケーション仮想化ソリューションを提供しています。モバイルデバイス管理やモバイルアプリケーション管理、モバイルコンテンツ管理に加えてWindowsアプリケーションのモバイル配信までを考慮することによって真のエンタープライズモビリティは実現可能であり、私たちはそれらをすべてサービス提供できる強みがあります」

まとめ

CTCではモバイルワークの環境の迅速な整備や提供に留まらない、利用ルールや運用ルールの策定までをトータルでサービス提供しています。また、デバイス、アプリケーション、コンテンツの統制に加えて、既存Windows環境の安全な配信を実現するデスクトップ仮想化、アプリケーション仮想化においても豊富な実績を保持しており、企業が真のエンタープライズモビリティの実現に必要不可欠な包括的なサービスを提供しているのです。モバイル活用を実践したい、モバイルデバイスを配布したが目的を達成できていない、という企業は、「モバイルデバイス活用環境支援サービス」を検討してはいかがでしょうか。