デスクトップ仮想化導入の進め方

CTCが実現するワークスタイル変革の実践!!《連載:第1回》
成否をわける導入フェーズ

第1回では、デスクトップ仮想化の導入を成功に導くためのポイントや進め方、注意事項などについて、数多くのデスクトップ仮想化の導入実績を誇る伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)の主管部門であるエンタープライズシステム事業企画室 ビジネスソリューション推進部のメンバーにご協力をいただきご紹介いたします。

■デスクトップ仮想化導入プロジェクト成功のカギ

デスクトップ仮想化の導入に先立ち、『導入計画策定』を実施することがプロジェクト成功への近道であると同社 メンバーは語ります。

(1)デスクトップ仮想化導入計画策定の必要性とポイント

利用スタイル・シーンとガバナンス・自由度のバランスが重要

「デスクトップ仮想化では、一般的なシステム導入よりも慎重に進めるべきポイントがいくつかあります。お客様の中には『デスクトップ仮想化は、単純なるPCの代替ソリューション』と捉えている企業があります。このように単純な認識ですと、プロジェクトは失敗する恐れがあります。デスクトップ仮想化の実装方法には、多くの種類が存在します。お客様の想定利用スタイル・シーンに合わせた最適な方法で実装する必要があるのです。自由度を高めるのか、あるいはガバナンスを強化するのか、そのバランスだけでも実装方法が大きく異なる場合があります」(佐藤 竜治 氏(以下、佐藤氏))。

「CTCでは『デスクトップ仮想化導入計画策定支援サービス』を提供しています。これは、上流工程の取り組み手法にデスクトップ仮想化導入のポイントを加え、効果的かつ安全な導入計画を策定するためのメニューです。また、運用設計および各種運用支援サービスも整備しており、導入から運用に至るエンドツーエンドのサービスメニューを体系化しています」(山田 竜也氏(以下、山田氏))。

以上のように、デスクトップ仮想化は単なるPCのリプレースとは異なり、全社のクライアント環境と業務環境との整合性も十分考慮しながら取り組むことが重要と考えられます。

顧客と一緒に検討するワークショップ形式が重要

導入計画の策定顧客は、実装や運用と密接に関わります。このため実装や運用を理解していないと困難な導入計画を策定してしまうことにもなりかねません。実装と運用を見据えた実践的な取り組みを行えるCTCだからこそ、方法論化できているのでしょう。

「私たちは何度もお客様とワークショップを実施して、その目的や要求事項などを照らし合わせながら具体的な実装方法論を机上で組み立てていきます。それぞれのワークショップは、後の実装や運用への影響も加味されたCTCの成功事例に基づく内容になっています。デスクトップ仮想化を成功させるために、導入の一歩手前のシステム要件定義までを『デスクトップ仮想化導入計画策定サービス』で実現するのです」(佐藤氏)。

多種多様な実装方式の選択には幅広いITナレッジが必要

デスクトップ仮想化の実装には多種多様な方法が存在し、利用用途や条件、ニーズなどによって複数のデスクトップ仮想化方式を混在させる必要があります。各方式を柔軟に組み合わせてユーザーの要望に沿った環境を実現する統合的な環境整備が、デスクトップ仮想化には必要になるのです。

また、デスクトップ仮想化ではネットワークが重要になるため、利用状況に応じたネットワークの帯域確保が欠かせません。さらに、システム停止は即刻業務の停止につながる恐れがあるため、安定したシステムの稼働が必要不可欠です。そして、既存環境からのスムーズな移行も重要な要件ですし、データセンター側にデスクトップ環境を作ることになることから、運用面をも十分考慮する必要があるでしょう。

このように、デスクトップ仮想化にあたっては検討すべき課題が多く存在します。しかし享受できるメリットの大きさから、企業での導入が増加しています。導入を進める際には成功事例に基づく知見やノウハウを多く持つ支援者を選定し、共に検討を進めることが重要ではないでしょうか。

(2)CTCが提供する導入支援の概要

実装を見据えた将来像を導出

デスクトップ仮想化は、多くの企業で注目を集めています。企業での導入理由は多岐にわたります。例えば次のような内容です。

  • 情報漏えい対策などのセキュリティ強化
  • PC運用の効率化
  • 災害時の業務継続性の確保
  • 会議における紙資料の廃止
  • ワークスタイル変革にともなう外部からのアクセス
  • モバイルデバイス対応

前述のように、CTCでは、複数回のワークショップを通じて、部門や職種、用途やニーズによって適切な形でユーザーのグループ化をしていくといいます。そしてそのグループごとに実装方法を定義し、最適なデスクトップ仮想化の実装方針を確定させていきます。

同社 山田氏は、この導入支援サービスについて次のように語ります。

「この導入支援サービスは、絵に描いた餅になりがちなコンサルテーションとは全く異なり、そのまま実装へつなげることが可能な導入支援サービスです。お客様の現状とニーズを的確に捉え、失敗しない導入ポイントを押さえることにより、導入計画策定を効率的にご支援させていただくものです。当サービスをご利用したお客様はワークショップなどを通じて、こんなことも考える必要があったのか、実際に試してみて良かった など多くの気づきを得ています。私たちの実績と経験をお客様のデスクトップ仮想化導入にお役立ていただければ幸いです」(山田氏)。

スピーディー実現指向型手法による仮想化導入検証(PoC)

机上の検討と同時に、同社では検証作業もデスクトップ仮想化導入検証(PoC:Proof of Concept)支援として提供しています。実際にデスクトップ仮想化の導入を検討しているお客様が、その使用感などを体験・体感できる場を提供することで、導入後がイメージしやすくなるのです。また、ユーザー体験は、次工程からの各種取り組みを円滑にする効果もあると言うことです。

CTCで培った実績と経験をもとにお客様のニーズを的確に引き出し、適材適所の実装方法を選定し道筋を立てる。そして、実際に試す。これらのプロセスを実践することが、デスクトップ仮想化の成功への第一歩と言えるのでしょう。

■「デスクトップ仮想化導入計画策定」の前に推奨される取り組み

デスクトップ仮想化 導入支援サービス

(1)実環境を体験いただくことで自社の利用イメージを事前につかむ

CTCでは、自社の体験やお客様の成功事例をリアルに伝える場として『オフィスツアー』を用意しています。

CTCオフィスツアーの活用

「お客様の中には、デスクトップ仮想化のメリットを理解しつつも、何から始めて良いかわからないという企業が少なくありません。CTCは、デスクトップ仮想化の利用シーンやメリットを感じてもらうことが最初に必要と考えます。このために『CTCオフィスツアー』を実施しています。このツアーでは、私たち社員が実際に利用しているICT環境でのワークスタイルをご紹介しています。このツアーに参加することで、お客様のデスクトップ仮想化に対する限定的かつ不透明であった利用イメージが、より具体的な実際の業務と結びついたものになります」と 同社 清水 久嗣 氏(以下、清水氏)は語ります。

CTCのオフィスツアー導入の背景

先進的なワークスタイル変革に取り組むCTCでも、労働時間やワークライフバランス、仕事の効率などにおいてさまざまな課題を抱えていたと言います。同社では、この課題解決のために、何十名かの社員をサンプルとして詳細なアセスメントを実施しました。このアセスメントは、勤務時間中どういう仕事に時間がかかっているのかを調べ、それは良いことなのか否かを評価し、短縮すべき仕事はITで解決できるのかを検討するといった流れで行われました。その結果、柔軟で場所に縛られない勤務形態の実現、情報共有基盤の拡充、会議の効率化といった課題が抽出されました。そして、解決策として実現したソリューションが、場所に縛られない柔軟な働き方をサポートする仕組み、例えばBYODを含む仮想化されたモバイルデスクトップや、離れた場所でもインタラクティブに行える会議システムでした。前者は以前から順次導入を進めており、一定の効果を上げていますが、最近同社では、後者の会議システム(配布資料のペーパーレス化や最先端の書き込み可能プロジェクター導入による場所の制約を排した会議の実現)によって、従業員の生産性向上を実現していると言います。

このように、実際に同社が体験した取り組みやその利用イメージ、そして経営的な視点での成果や従業員のメリットなどをお客様に伝える場が『CTCオフィスツアー』なのです。

(2)お客様の真のニーズを引き出す

お客様のニーズの表面だけをとらえるのではなく、その真意を読み解くことが解決への一番の近道となります。多くの導入理由があるデスクトップ仮想化ですが、その検討の前段階として投資計画の最適化が重要であると同社 清水氏は語ります。

「お客様の中には、デスクトップ仮想化を指定して弊社にお声がけくださる企業も少なくありません。しかし、具体的なニーズを紐解いていくと、必ずしもデスクトップ仮想化でなくても良いケースもあります。その場合、お客様は過剰投資をする可能性があります。多くのお客様においてデスクトップ仮想化が有効なIT施策になりうることは事実ですが、まずは現状を把握した上で、将来目指すべき姿を定義しながら戦略的なIT投資を考えることが重要なのです」(清水氏)。

お客様のニーズによってはデスクトップ仮想化が最適解になるかもしれませんが、他の方法でも実現可能な場合もあるのです。たとえば遠隔地からの会議だけを実現したいのであれば会議システムがあれば良いし、ペーパーレスを推進したいのであればコンテンツ管理システムがあれば良いのです。それらの代替案を評価した上で、改めてデスクトップ仮想化の導入を検討するのがベストなのです。

CTCには、特定のメーカやベンダに縛られない多彩なソリューションやサービスがあります。徹底した顧客志向により、お客様にとって適材適所のソリューションやサービスを柔軟にアレンジできること。これもCTCの大きな特徴であると感じます。

(3)デスクトップ仮想化導入計画の前にも取り組むべきことがある

顧客の状況やニーズにより、デスクトップ仮想化導入計画策定前に、次のような内容を実施した方が良いケースもあります。デスクトップ仮想化導入計画策定支援サービスは、お客様の構想・計画がある程度固まっている状態ではすぐに取り組めますが、その前に他の取り組みをお勧めする場合もあります。

ワークスタイル変革の構想策定を支援

CTCでは、デスクトップ仮想化導入支援の一環としてオフィスツアーと同時にワークスタイル変革の構想策定支援サービスも提供しています。この構想策定支援では、ワークスタイル変革に関して何から手をつけて良いのかわからないお客様や導入効果を整理したいお客様に対して、効果的に導入を進める道筋をつけてくれます。

ITインフラ構想・計画の策定支援

「ワークスタイル変革やデスクトップ仮想化導入の前に、企業課題の解決につながるのか、そして、その解決のためにどこから何を始めれば良いのかを悩まれているお客様も多くいらっしゃいます。そのような場合には、IT投資検討段階でお手伝いさせていただきます。その際には、様々な問題・課題・施策を調査・検討し、施策判断のお手伝いもさせていただくこともあります。それが、私たちの提供するITインフラ構想・投資計画の策定支援サービスです。こういった取り組みの中で、デスクトップ仮想化に取り組む必要がある場合は、今回ご紹介したサービスを活用いただいています」(山田氏)。

このインタビューの最後に彼らは

「私たちの実績と経験が、お客様のデスクトップ仮想化導入やその他の取り組みにお役立ていただければ幸いです!」と今回の3名は力強く語っていました。

あらゆる技術が複雑に絡み合うデスクトップ仮想化プロジェクトにおいて、戦略や企画、計画、構想といった設計/構築前の導入フェーズを適切に行うことがプロジェクト成功への近道であることは間違いなさそうです。デスクトップ仮想化の導入を検討している企業は、CTCの導入支援サービスを利用して、彼らのノウハウを活用してみてはいかがでしょうか。

今回、ご紹介したデスクトップ仮想化の導入支援サービスの詳細に関しては以下よりダウンロードください。