今さら聞けない「デスクトップ仮想化」基礎の基礎

デスクトップ仮想化導入検討時に改めて確認!

VDI_Fundamentalsワークスタイルを変革したい」「セキュリティを強化したい」などのメリットで”デスクトップ仮想化”を検討する企業が増えている。この動きはサポート終了を目前に控えたWindows XPからの移行というニーズが後押しして、いまや”旬”とも言える状況になっています。

しかし、意外にも「デスクトップ仮想化にはどのような方式があって、どのようなタイプのユーザに適しているかといった基本的なことすら、分かっているようで、実は分かっていない」という読者の声も多く耳にします。そこで今回は、このような読者の声にお応えして、今一度、デスクトップ仮想化に関する「基礎の基礎」を紐解いていきます。

そもそもデスクトップ仮想化とは?

まず大前提として、デスクトップ仮想化とは何かを確認しておきましょう。

従来はクライアントPCという「利用環境」上にOSやアプリケーション、データ、ユーザのプロファイル(ユーザ設定)などの「実行環境」が搭載されており、2つの環境が一体になっていました。

デスクトップ仮想化は、「利用環境」であるクライアントPCからOS、アプリケーション、データ、ユーザ設定などの「実行環境」を仮想化し、サーバへ集約するのが特長です。

2つの環境を切り離すことで、1人のユーザが「いつでも」「どこからでも」「どんなデバイスからでも」同一のWindowsデスクトップ、アプリケーションを利用するということも可能になります。よく「シンクライアントとデスクトップ仮想化の違いがあいまい」という声も耳にしますが、シンクライアントはデスクトップ仮想化で活用できる多彩な端末のうちの1つという位置づけです。

仮想化された「実行環境」をどのように「利用環境」であるデバイス(PC、シンクライアント、タブレット、スマートフォン等)に提供するかにより、デスクトップ仮想化の方式が異なります。

デスクトップ仮想化の5つのタイプを解説します!

デスクトップ仮想化には、大きく分けて5つの方式が存在します。

(1)クライアントハイパーバイザー
ネットワークに接続していないオフラインでも、仮想デスクトップを実行可能です。更に、1台のノートPC上で複数の仮想デスクトップを稼働することもできるため、1台のPCで「業務用」「プライベート用」の環境を使い分けることも可能です。

(2)ネットブート
OSやアプリケーションイメージ化し、ネットワーク経由で共有PCなどにブート、実行する。OSやアプリケーションを端末側のCPU、メモリで実行し、PCの処理能力を最大限に活用するので高いパフォーマンスを実現します。また使用後は、PCのメモリからアプリケーション、データを自動消去し、セキュリティを確保できます。

(3)リモートPC
外部のPCからオフィスにあるPCへ1対1で接続します。操作側PCからはマウスやキーボードによる操作のみ送信され、操作対象PCからは画面のみが送信されます。大規模な環境整備を必要としないため、すぐにでも仮想デスクトップの利用をスタートできます。

(4)VDI (仮想PC)
クライアントOSをサーバ仮想環境で稼働させ、ユーザごとに個人専用のデスクトップ配信イメージを個別のVM上で管理します。ユーザが個別の環境のOSを占有できるため、利用できるアプリケーションに制限がなく自由度が高い反面、ユーザ数にあわせた環境の構築が必要になるためサーバやストレージなどインフラ費用が増大する傾向も。

(5)サーバ共有デスクトップ
1つのサーバOSを複数ユーザで仮想デスクトップとして共有。管理すべきOSが単一であるため、管理コストを削減するだけでなく高集約性といったメリットが見込めます。

iPadでPowerPointやExcelなどの活用も!「Windowsをアプリケーション仮想化して配信

上記5つの方式と組み合わせることで効果を生むのが「Windowsアプリケーションを仮想化してタブレットなどのモバイルデバイスへ配信」です。例えば、「iPadでMicrosoft Office」のアプリケーションを活用したい…という場合などでも効果的です。顧客先でiPadの画面を顧客に見せながら、顧客からのニーズやフィードバックを反映させられるために、PowerPointの企画書を変更し、Excelの見積書の数字も変更できます。Outlookにてメールで企画書と見積りを送信…といったことも可能になります。

ユーザのタイプによって最適なデスクトップ仮想化は異なります

前項ではデスクトップ仮想化の5つの方式を紹介しましたが、ユーザの属性によって、どの方式が適しているかは異なります。

例えば、外出先でも様々な経営情報へアクセスし、迅速な意思決定を行わなければならない「経営層」。営業マンのように客先での営業活動やその報告を行いたい「モバイルワーカー」。特定のアプリケーションだけを利用する「タスクワーカー」。そして、与えられたミッションにより、様々なアプリケーションやデータにアクセスする必要のある「ナレッジワーカー」…など。

それぞれの属性により「モバイル性」「アプリケーションとデータの自律性」が異なることにより、どの方式のデスクトップ仮想化が適しているかにも、当然違いが出てきます。

職種や業務内容で異なる最適な仮想デスクトップの種類

職種や業務内容で異なる最適な仮想デスクトップの種類

「気になるコストは?」「モバイル対応は?」・・・ほか
選定時に注目すべき6大ポイントをわかりやすく解説!

今回は、デスクトップ仮想化の「基礎の基礎」として、選定時に知っておくべき最初のポイントである「ニーズにあわせたタイプのデスクトップ仮想化」について解説しました。

デスクトップ仮想化選定 6つの必須ポイント』では、今回の「ユーザごとに適したタイプ」に加え、

といった観点からの、デスクトップ仮想化選定のポイントを分かりやすく解説しています。間違いのない製品選定をするためにも、是非、参考にしてください。

「間違いのない製品選定」のためには成功事例もチェック!

更に、5つの「デスクトップ仮想化の成功事例」のリンク集をご用意しました。「間違いのない製品選定」に役立ててください。
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