VDIと液晶ペンタブレットによる先進ソリューションで診療現場の効率化と質の高い診療サービスを提供する

XenDesktop / XenApp 7.6 FP3において数多くの機能強化が行われ、その一つとしてサインデバイスや描画タブレットのサポートが強化されました。これにより、VDIを活用する企業や組織の現場の生産性をより高い次元で向上させることが可能になります。今回は、液晶ペンタブレットで高い実績を誇る株式会社ワコム(以下、ワコム)で医療・公共分野のビジネスを担う同社 ビジネスソリューションユニットの木下 実氏(以下、木下氏)に医療分野における液晶ペンタブレットを活用したソリューションをお伺いしました。

「美女と野獣」からビジネスまで幅広い領域でワコムの液晶ペンタブレットが普及

DTK-2241 / DTH-2242 21.5型 Full HD (1920 x 1080)

DTK-2241 / DTH-2242
21.5型 Full HD (1920 x 1080)

1983年に設立されたワコムは、翌年には世界初のコードレス液晶ペンタブレットを市場に投入し、今では液晶ペンタブレット市場において世界シェア80%を誇る日本企業です。同社の液晶ペンタブレットは、コンシューマ向けから設計分野やアニメーション、イラスト製作などのプロフェッショナル用途にいたるまで幅広く採用されています。1990年公開のディズニーの大ヒット映画「美女と野獣」の製作において、同社の液晶ペンタブレットが採用されたことからも高い技術力が推し量れるでしょう。また、最近では医療分野や金融、保険、官公庁、学校などでも液晶ペンタブレットが幅広く採用され多くの事業の生産性を向上させています。

同社の木下氏は、液晶ペンタブレットの有効性に関して次のように述べました。
「液晶ペンタブレットは液晶ディスプレイに直接ペン入力できるためペーパーレスの実現やコンピュータ利用の抵抗感を軽減するメリットがあります。また、キーボードやマウスでは難しい手書きによるスピーディーで精確な入力が可能になるだけでなく省スペース設置ができる利点があります。あらゆるシーンで液晶ペンタブレットは有効でしょう」

医療現場は、「電子カルテ+液晶ペンタブレット」の時代へ

医療現場では、ITの進化にともない数多くの業務が電子化しています。一般的に私たちが病院に行くと問診票に体温や症状を記述し、診察室に通されると診察が始まります。その後、医師の説明とともに処方が行われます。その後、会計を済ますこともあれば、場合によっては検査が必要な場合もあります。これら一連作業のIT化が進んできており代表的なソリューションとして電子カルテがあげられます。

しかし、医療業界のIT化や電子カルテの普及はまだまだであると木下氏は以下のとおり説明します。
「全国に8,000以上ある病院、100,000あるクリニックにおいて、カルテや医療画像等の電子化の普及はまだまだ途上です。多くの医師たちは今まで紙で処理していたことを電子化することに抵抗感を示しており、電子化が進んでいない現状があるのです。電子カルテを導入済みの病院でも医師にとっては使い勝手の良いものではないとのお言葉もいただいています。私たちが提供する液晶ペンタブレットを導入いただくと紙カルテの時と同じように医師がモニターに直接、図を描いたり、電子カルテシステムをペンタッチで操作可能になるため抵抗感を排除することが可能になり、スムーズな診療が可能となります。」

ワコムでは医療機関向けに21.5型ワイド/フルHD対応の液晶ペンタブレット「DTH-2242/MEDICAL」と「DTK-2241/MEDICAL」を提供しています。ワコムのリアルな表現を実現する筆圧機能など微細な表現が可能なため、電子カルテに絵を組み合わせる外科や眼科、耳鼻科、口腔外科など科を問わず幅広く普及しています。現在、眼科においては眼科学会が入力インターフェースに液晶ペンタブレットを推奨しているほどです。

また、最近では手術などに際して、医師が病状や治療方針を分かりやすく説明し、患者の同意を得るインフォームドコンセントの概念が普及しており、状況を細かく説明する必要性がでてきています。その際に画面に表示した電子カルテに対してマウス操作による描画は難しいのに対して、液晶ペンタブレットであれば簡単にきめ細かな描画ができるため、患者に対してわかりやすい説明が可能になります。

この液晶ペンタブレットを導入すれば、診察室に置いてある電子カルテ用のPC画面を液晶ペンタブレットと併用できるため、操作性や診療効率を向上させるだけでなく診察スペースの確保にも貢献します。

木下氏は、同社の液晶ペンタブレットが有効なシーンは多岐にわたると説明を加えます。
「診察室での液晶ペンタブレット利用はもとより、活用シーンはそれのみではありません。検査室やナースセンター、手術室、病棟などモニターがあるところの病院業務全般で弊社のタブレットを活用することで真の医療機関のIT化を実現します」

tablet_usecase

XenDesktop / XenApp 7.6 FP3がワコム対応を強化

医療機関において、セキュリティや診察効率の向上を目指し、XenAppおよびXenDesktopによるデスクトップ仮想化の環境の導入が進んでいます。これまでもデバイスとしての利用は可能でしたが、WAN環境を含む環境で、筆圧検知も含めたフル機能がいよいよワコムの液晶タブレットやサインタブレットで利用できるようになりました。ワコムのタブレットは他社製タブレットとの差別化要素として、筆圧の微細な強弱を取得可能な点があげられます。これにより医師が紙に書くような感覚で電子カルテに繊細な描画が可能になるのです。この核となる高度な技術は、位置信号や筆圧信号、傾き信号などをタブレットとペンの間で毎秒最大133ポイントで更新しあっています。この数値は一般的なタブレットの2倍以上の更新数であるため、今まで特にWAN環境などにおいては筆圧情報が落ちてしまうなど十分な活用が難しい状況でした。今回、XenApp およびXenDesktop 7.6 FP3では、この高度なワコムの技術にHDX機能の拡張で対応することが可能になったため様々な仮想環境での利用が可能になりました。

citrix_solutio_medical

まとめ

医療機関が扱う決して外に漏れてはいけない個人情報は、高度なセキュリティで保護することはもちろんのこと、災害時には情報保護に加えてサービスを継続させるための取り組みが求められます。また、少子高齢化にともなう患者数の増加や多様化する診療において、高品質かつ効率的な診療が求められています。

シトリックスが提供する医療機関を支援するソリューションとワコムの液晶ペンタブレットの組み合わせにより、電子カルテなどのアプリケーションやデータをデータセンターに一元化し、利用環境を仮想化することでセキュリティを確保しながら各種規制に対応することに加えて、医師や看護師、病院職員の生産性を格段に高めることが可能になります。また、院内外からの自由なモバイルアクセスに対応することで、診療を効率化するだけでなく、高齢社会における多様化する医療ニーズに対応します。

関連リンク

株式会社ワコム 医療ソリューションの詳細はこちら