シスコとシトリックス、包括的デスクトップ仮想化ソリューションを提供


Q.なぜシスコはデスクトップ仮想化ソリューションの提供に向けて、シトリックスをパートナーに選んだのでしょうか。

A. まず理解していただきたいのは、シスコはグローバルで組む価値のある、ごく僅かな企業とだけパートナーシップを結びます。市場を見ればわかるように、デスクトップ仮想化の分野で、間違いなくシトリックスがリーダーです。シスコはこれまでにUCSというサーバーを数年前から市場に投入してきました。このサーバーを活用する上においても、デスクトップ仮想化は新しいマーケットであり、競合メーカーに先んじて市場のシェアを獲得できる分野だと捉えています。同時に、シスコのネットワーク分野におけるリーダーシップも発揮できると考えています。シスコとシトリックスは、企業文化とスタッフの情熱や意欲が、互いにフィットしていると感じています。そのおかげで、今回の協業は、とてもスピーディーに実現できました。
シトリックスは、顧客のクライアント環境にフォーカスしている顧客中心主義の企業です。技術的に優れているという面だけではなく、顧客に最大限の価値や成果をもたらすためのテクノロジーを提供しているという面で、高く評価しています。そしてシスコも、顧客を大切にするという面では、シトリックスと同じ立場でビジネスを推進しています。ネットワークを通してボイスメッセージやビデオなど、エンドユーザーのエクスペリエンスを高めるテクノロジーにフォーカスしています。この両社がアライアンスを結ぶことで、お互いを補完しあえる優れたシナジー効果を発揮できると考えています。

デスクトップ仮想化 デスクトップ仮想化

Gary Borad 氏
Director
Worldwide Technology Partner Organization
Cisco Systems, Inc.

Tim Attwood 氏
Director
Global & Alliance Partners
Japan Partner Organization
Cisco Systems G.K.


Q.昨年の9月にグローバルでのパートナーシップを発表してから、現在までにどのような成果が発揮されてきたのでしょうか。

A.2つの点で大きな成果がありました。1つ目は技術的な部分です。シスコのBU(ビジネスユニットと呼ばれている製品開発部門)において、両社がシリコンバレーで一緒に仕事をして、それぞれの事業の領域で関係を強化しています。もう1つは、トップレベルのエグゼクティブ同士による強固な関係が築かれている点です。私がシスコシステムズに入社して15年以上、そして多くのパートナー企業のアライアンスを担当してきましたが、その中でも、一番早く両社のアライアンスが進展していると感じています。
具体的な導入事例としては、たとえばワシントン州シアトルの小児病院である「Seattle Children’s Hospital 」とその周辺の地域医療センターなどがあります。また、エグゼクティブ向けのセミナーやWebキャストでも、ソリューションを紹介しています。さらにサンフランシスコで開催されたCitrix Synergy※
でも、最新のソリューションや取り組みを紹介しました。さらに両社のマネジメントレベルでも、ビジネスの進捗度合いを確認するミーティングを四半期ごとに実施しています。


Q.シスコではデスクトップ仮想化の市場がどのように成長していくと考えているのでしょうか。

A.ガートナーのレポートにも明記されているように、企業でのデスクトップ仮想化は間違いなく普及していきます。これまで、多くの企業がアプリケーションの互換性を検証するために、動作環境が変わるごとにテストを繰り返すという、旧態依然としたクライアント環境の移行方法を推進してきましたが、デスクトップ仮想化によって一気にデスクトップごとホストするホスティッド型へと進化します。このことにより、まったく新しいマーケットが生まれると考えています。この新たな市場に対して、シトリックスと一緒になってビジネスを実践していくことに、意義があると思っています。
またデスクトップだけではなく、シスコはコラボレーション環境においても、リーディングカンパニーです。iPadなどのモバイル端末を含めて、すべての環境を統合できるソリューションを提供しています。スマートフォンやタブレットなど、すべてのピースに対して、マネジビリティとユーザビリティに優れたクリーンなビューを実現します。今回の協業によって、トータルのエンドユーザーにおけるエクスペリエンスを向上できるのです。


Q.シスコは競合する他社に対して、どのような優位性のあるソリューションを提供していく考えでしょうか。

A.シスコは、サーバー(UCS:Unified Computing Systemの略)及びアプリケーション、ルーターやスイッチという単なる装置ではなくセキュリティや高速化などの面に優れたコアなネットワーク、そしてエンドポイントデバイスとしてCius(シアース)やVXCと呼ばれているゼロクライアントなどのデバイスという3つの基本的なコンポーネントを取り揃えています。これらすべてをトータルで提供できる企業は、シスコだけです。それに加えて、ボイスやビデオにCiusによるテレプレゼンスなど、企業でのエンドユーザー・エクスペリエンスを革新する上において、我々はベストのポジションにあるといえます。また、シトリックスのXenDesktopにおけるHDXの性能を我々は高く評価していると同時に、このHDXとのコラボレートにおいても、競合他社に比べてシスコの製品が優位だと捉えています。
UCSは一台のホストに搭載できる物理メモリの量がとても大きいので、より多くの仮想デスクトップを高性能に稼動させることができます。結果的に、仮想デスクトップ一台あたりのコストパフォーマンスが大きく向上します。またUCSはケーブリングなどもシンプルな設計になっているので、システム管理者の運用コストの削減にも貢献します。シトリックスのICAやHDXに関しては、他社の追随を許さないくらいの高い性能を実現し、ユーザーエクスペリエンスを向上します。
ユーザーエクスペリエンスとデータセンターとネットワークという観点から見て、これらを横断的に一気通貫で提供できるのは、シスコだけでしょう。たとえば、ユーザもデータセンターもネットワークも、それぞれの管理者が異なっています。これらの管理者に対しても、それぞれのソリューションやトータルでの提案ができるのもシスコだけだと思います。特に、VXI(バーチャル・エクスペリエンス・イニシアティブ)においては、データセンターからエンドユーザーまで、一気通貫に管理するもので、こうしたトータルソリューションを提供できるのもシスコならではです。


Q.シスコはシトリックスと共同でワールドワイドや日本でどのような展開をしていくのでしょうか。

A.Citrix Synergy※をはじめイベントは積極的に実施していく計画です。また技術的な開発も含めて、お互いにコラボレーションを深めていくと思います。たとえば、リッチメディアやユニファイドコミュニケーションにCiusやVXIフェーズ2など、我々はユーザーエクスペリエンスという観点から、シトリックスと共同でマーケットをリードし顧客に役立つソリューションを提供していくことで、市場を拡大し革新していきます。


Q.最後に日本のユーザーやパートナーに向けてメッセージをいただけるでしょうか。

Tim氏
ユーザーにとってもパートナーにとっても、シスコとシトリックスが提供できるユーザーエクスペリエンスが、ビジネスにおいて大事だと考えています。パートナーの皆様には、他社の単体のシステムや組み合わせだけでは実現できないソリューションに対して、両社の協業によるトータルなソリューションをベースに、パートナーの皆様が独自のアドオンやソリューションを組み合わせて提案していただけることが、大きなアドバンテージだと考えています。

Gary氏
グローバルでも日本でも、パートナーは我々にとって重要な存在です。そのために、VXIをはじめとしたトレーニングを積極的に推進していくだけではなく、より緊密な協力関係を築いてビジネスを推進していきます。

※Citrix Synergyは、米国シトリックス社が毎年開催するプライベート・イベントです。