働き方とビジネスのやり方を変えた4社の実例

s-workshift競争が激しく、変化の速い今日のビジネス環境では、企業の内外を問わずあらゆるタイプの従業員が最高の結果を出せるように、「いつでも」、「どこでも」業務ができるようにすることの重要性が高まっています。これまで組織や就業場所を隔てていた壁を取り除き、より柔軟な環境に変えることで、時間帯やデバイスの種類の違いを超えて、業務、および事業全体を別の場所、別の組織へ迅速かつ効率的に移動できるようになります。新しい支店・拠点の開設、既存オフィスの拡張、およびM&Aが、これまで以上に急速に途切れることなく達成されています。従業員は、プロジェクトの現場、製造現場、小売店、支店・営業拠点、倉庫、客先、本社、および移動中など、勤務中にどこにいようと、自分のオフィスにいるときと同様にすべてのリソースを活用できます。これが、ビジネスのやり方を一変する新しいモデル、ワークシフトの本質です。

ワークシフトは、ビジネスとITの生産性向上およびコスト効果の改善から、人員の採用と確保、事業継続性およびセキュリティの向上まで多くの利益をもたらす一方で、ITにとってその実現は大変な困難があります。従来のオフィスのデスクに備え付けられていたPCを、生産性を最大化できる、可動性、パフォーマンス、および柔軟性を備え、必要な場所に効率よく、迅速に完璧なリソースを提供できるように変える必要があります。しかも、企業の資産や知的財産を完全に管理できなければなりません。

ここでは、ワークシフトが普及している背景、ワークシフトの様々な形態、解決しなければならないITの課題、その価値を十分に引き出すために利用できるテクノロジー、結果として得られるビジネスにとってのメリットについて説明します。最後に、実在の企業の成功例を紹介し、ワークシフトのビジネス価値について詳しく解説します。以下の4つの企業を取り上げます。

  • ワークシフトを導入して、遠く離れた作業場所でもビジネスを加速し、生産性と安全性を向上させた大手建設会社
  • 患者のケア、ITの効率性、セキュリティ、規制の遵守を改善した大手小児病院
  • 成長を加速させ、カスタマーサービスを改善し、優れたワークライフバランスにより優秀な弁護士獲得で優位に立つことができた、世界トップ25に入る国際法律事務所
  • サプライチェーンのより密接な統合と製品化までの期間短縮と同時にコスト削減を実現した小売業者

はじめに: 急激な変化へ柔軟に対応できる組織体制の検討

力強い景気動向により、現在の組織体制を根本から変える必要に迫られ、その結果ITに対する要求も変化しています。益々強まる競争圧力に直面している企業は、人材とリソースが1つの場所に固定されていた従来のやり方ではなく、より多くの場所でより迅速かつ柔軟に活躍できることが求められています。ビジネスの俊敏性を今までにないレベルまで引き上げるには、製品化までの期間を短縮して新たなチャンスを十分に利用できるようにすること、新たな支店や営業拠点を開設すると同時に、既存のオフィスをより迅速かつ効率的に拡張すること、合併・買収を促進すること、個々の従業員が必要に応じてより流動的に動けることが必要です。お客様との関係を強化するには、企業は、24時間体制での迅速な対応や、重要なお客様に対して専任の現場スタッフを常駐させるなど、お客様のニーズをより効果的に満たすことのできる方法でカスタマーサービスを提供できる必要があります。企業としては、自社の人材にこだわるのではなく、外注、パートナー、およびコンサルタント、請負業者、派遣社員などの臨時従業員を効果的に活用することで、生産性、効率性、およびカスタマーサービスを改善する必要があります。それと同時に、この従来の垣根を越えた拡張により知的財産、ITリソース、またはコンプライアンスを危険に晒さないために、リスク管理とデータセキュリティの強化も必要になります。

人材の特性や要件も変化しています。景気の回復と高齢労働者の退職に伴い、そのポジションをより高レベルの技術知識を持ち、柔軟な勤務場所に高い期待をもっている新しい世代から補充しなければなりません。優れた才能を持ち、十分な訓練を受け、スキルや経験を持つ人材を求める競争は熾烈で、柔軟性、可動性、ワークライフバランスなど魅力的な職場環境を提供できる企業が好まれています。多くの応募者の中から、最適な人材が見つかった時点で採用できること(移動は望まないとしても)は、ほとんどの企業にとって単なる強みに留まらず、最も重要な要素です。新しいタイプの人材は、業務で利用するデバイスの可動的が重要な要素になっています。勤務時間も同様に流動的になります。9時から5時までというのは昔の話で、今の人材は、時間にも作業場所にもより多くの柔軟性を求めています。

組織が様々な地域に分散し、より複雑で活動的になるに連れて、ビジネスの継続性も重要な課題になってきます。ITには、計画されたか、計画外かを問わず、定期的なITメンテナンスや局所的な停電などの小規模なデータセンター障害から、季節的なインフルエンザ、交通ストなどの外部要因、地震や台風などの自然災害まで、あらゆる障害からビジネスを守る訳割があります。生産性の低減、収入の低下、機会喪失、サービスレベルアグリーメント不適合、顧客離れなどによる収益への悪影響を回避するために、ITはデータセンターの回復性を確保して、データ、アプリケーション、デスクトップの可用性を保証するだけでなく、継続的なビジネスのための計画を実施して、ユーザーが重要な情報リソースに安全にアクセスできるようにする必要があります。

これらの変化を相対的に評価すると、共通のテーマが浮上してきます。すなわち、ビジネスが組織、場所、時間の間にあった従来の垣根を越えたことにより、ITも同様に変化しなければならないということです。企業のPC環境は、もはや時間、場所、デバイスの種類、またはアクセス方法というパラメータでは定義できなくなっています。ビジネスに最適なサポートを提供するために、ITは柔軟性と可動性を備えたユーザー環境を作成し、いつでも、どこでも、どのような方法でも必要とされる生産性を実現する必要があります。